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【随筆】懐古よりの回顧

さてさて、2021年も年末に差し掛かってきた時分ではございますが、みなみなさまいかがお過ごしでしょうか。かく言う私は貧乏暇なしと多忙でして、推し含め一切の配信も切り抜きも見る時間がありませんね。いや、あっても多分他のことに回してると言ったほうが適切かもしれません。
まあ、そんなことはどうでもいいんですよ。

今回はちょっとした懐古です。ただ私は誰某を強く推すというタイプではなく、どちらかと言えば、漠然と好きという気持ちを抱いているにわか寄りの人間です。ご理解ください。

四年前にさかのぼって――
ミライアカリのデビュー日が2017年10月の27日頃、のじゃロリの初動画投稿日(※)が同年11月の8日頃ということで、ちょうど今の時期は、かつてのVtuber四天王が出そろい始めた歴史的時期だったりします。

(※)のじゃロリ狐娘Youtuberおじさんとしての動画投稿を指す。チャンネル開設、動画投稿自体は2015年から。

先日PCを整理していると、その時期に保存した懐かしい画像がありました。著作権の関係で掲載できないことが残念ですが、たしかミライアカリの公式HP開設記念だかで配布された壁紙だったと思います。ミライアカリを始めとしたメジャーVtuberと「バーチャルYoutube欲張りセット」をむさぼるように見ていた時期が懐かしいです。

黎明期から去年(2020年)まで――
2017年12月には輝夜月がデビューし、2018年はにじさんじが台頭して......といった感じでしょうか。もちろんこの間も、個人V企業V問わず多くの方が前線で活躍しておりました。個人的には薬袋カルテ、さはな、あとはケリンあたりをよく見ていた覚えがあります。特にさはな、彼は知名度こそ低いですが、Vtuber黎明期にその興隆を予見したすごいVtuberです。ぜひ見ていただきたいです。

実を言うと私は2018年の下半期から徐々にVtuberから離れまして、したがってゲーム部や織田信姫の最盛期に立ち会うことはできませんでした。かろうじて耳に入ってきたのは某氏の引退&復帰と「バーチャルさんは見ている」の予告くらいです。

再びVtuberを見始めたのは2020年のコロナ禍からでした。業界を牽引するグループが、動画投稿を主とするVtuberから生配信系Vtuberに移っていることに衝撃を受けるとともに、かつてほんの一時期見ていたホロライブが一大グループに成長していたことにも驚きました。とは言え五年に満たない新興界隈です。一年半離れている間に少なくない数の昔の推しがひっそりと引退を遂げていたり、騒動の末活動停止に至ったりしていました。切実な報せでした。嘆かわしいというほかありません。

そうして月日は流れて――

Vtuberの動画投稿を待ち焦がれる日々からはや四年。ホロとにじがしのぎを削るなか、私の知っていた個人Vtuberに関しては悲しい報せがほとんどです。誰某が引退した、失踪した、活動停止した等々。ことさらファンでもない私でさえある程度の索漠を覚えるのですから、いはんやおやです。

そんなことはお構いなしに時計の針は進み、あらゆるVtuberとリスナーである我々を興亡のうねりの中に放り込みます。

といった感じで「時の流れって悲しいね」と友人に言うと、「爺臭い」と一蹴されました。確かに、昔のものが時の試練に耐えかねて消えてゆくのを目の当たりにしている点は共通していますね......。(年配の方が感じるそれは私のよりはるかに哀愁に満ちたものでしょうが)

終わり

後書き

 一般的に、流行に囚われてモノをとっかえひっかえするのは「ミーハー」などと揶揄されて好まれません。しかし、こと情報に関しては「新しさ」にある程度の価値があるため、新しい情報を把握することはたいてい奨励されます。これは娯楽においてもおおかた当てはまるでしょう。

 インターネット上の情報はそれがもつ非物質性によって半永久的に際限なく蓄積され、朽ちることは決してありません。ところが、新しい情報はリアルタイムで大量になだれ込んできます。そのうえ我々は古い情報よりも新しい情報に注目しがちです。そうして処理量を超える膨大な情報に目を通すうちに、情報そのものよりも目を通すことに意味を感じるようになり、遅かれ早かれ疲弊しはじめます。そしてついに、「義務感」が「楽しさ」を上回ります。「飽き」です。
 このペースは人によりまちまちであり、何十年も楽しめる人もいれば、私のように一年少しで飽きる人もいます。飽きるといっても、以後見ることがないわけではありません。私の場合、しばらく疲弊と義務感を取り除くための時間を設けるだけです。そのうち戻ってきます。



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