今、Vtuberがアツい!!(炎上)
少々過激なタイトルをつけたことをお詫びします。
今回のテーマは「Vtuberの炎上」です。Vtuberの歴史というのは、数え切れない大小様々な炎上の歴史でもありましょう。他の娯楽に比べ、Vtuberが炎上しやすいことは、ファンとして一ヶ月でも過ごしてみれば分かることです。
「なぜ、そこまで炎上しやすい風土なのか」という問いも興味深いですが、「ファンがいかにして炎上に接していくか」という問いも一考の価値があります。私としては後者がより現実的な問題だと思いましたので、本記事では後者について考えます。
炎上は傍観が最適解
結論が早いに越したことはありませんね。当然といえば当然です。
「Vtuberを純粋に楽しむ」という点に応じて行動するなら、傍観が最適でしょう。どんな些細な炎上であれ、道徳的に度し難い炎上であれ、関わった――批判したり擁護したり――時点で無差別に精神の摩耗が始まります。しかも、躍起になっている人ほど、「自分は冷静にものごとを見ている」と感じがちです。
自分が満喫していたものに対して、憤慨や葛藤を覚え始めたなら早々に距離を置きましょう。他人の行動に対して「許せるor許せない」という意識を持ち始めると、後ろめたさや義憤がつきまといます。Vtuberにとっての炎上は成長の契機になりうるかもしれませんが、ファンにとっての炎上は到底有益なものではありません。「君子危うきに近寄らず」ってやつです。
ここで言いたいのは、炎上の是非ではなく、炎上という現象そのものの是非です。決して「Vtuberの炎上には白を切って、ひたすら盲信しよう」という趣旨ではありません。むしろ炎上を事実として静かに受け止め、「Vtuberもひとりの人間である、その上で応援するか判断する」という姿勢を推奨しています。
Vtuberにおける三種類の炎上
冒頭に述べたとおり、Vtuberというのは炎上を起こしやすい――あるいは見舞われやすい――職業でありますが、その炎上は大まかに三種類に分類できます。ひとつの炎上にさまざまな要因が潜んでいる場合もあります。
1.反道徳的言動による炎上
男女差別に職業差別、単なる罵詈雑言などはモラルに反した言動として炎上の火種になりやすく、俗に言う「配信者としての意識」が欠けていると起きがちです。(炎上商法を除く)
とどのつまり、こうした問題の本質は「影響力のある人間が不適切な言動をしたこと」ですから、自分の中でその言動の争点さえ分かっていればファンとしては問題ないわけです。
たとえば某氏が「女性は家にこもって家事だけやっていればいい」と言ったとしましょう。個人の意見としては認められますが、衆目を集めるVtuberであれば話はまるっきり変わってきます。界隈の内外を問わず批判が飛んでくること間違いなしです。しかし論争に足を踏み入れてはなりません。批判も擁護もおすすめしません。(あなたがよほど熱心なフェミニストか、よほどの盲信者でないかぎり)
最終的に自分の中で、「これはジェンダーへの前時代的発想によって炎上したんだ」と分かれば、それ以上その失言に関与する必要はありません。当人を応援し続けるかどうかも、それから決めればいいのです。
失言や失態の多くは本人も自覚しているでしょうから(反省しているかはともかく)、彼らが同じ轍を踏まないよう祈りましょう。
2.反社会的言動による炎上
犯罪暴露、いじめ、著作権違反等々は反社会的行動として批判が集中します。(ルールを破るという点では反道徳的言動とも言えますね)
個人の犯罪暴露だけではありません。規模が大きくなって複数人、はては企業まるごと結託しているケースもあります。また、謝罪や謹慎だけでは済まないことも多いため、長期的かつ広範な炎上が発生します。反道徳的言動に対し、明確な線引が存在しているのも炎上を大きくする一因です。
ホロであれにじであれ、この類いの問題はこれまでも散見されてきました。
過去の事例で言えば、かつてVtuberのトップランカーだったゲーム部は内部の労働環境から起因した炎上が尾を引き、チャンネル登録者数が激減してその座から転落しました。
このように、炎上の規模の大きさゆえ企業への大打撃にもなりかねません。これらについては改善に向けて積極的に声を上げていくべきでしょう。もちろん、「傍観が最適解」であるという主張は変わりません。ただこれは、自分がVtuberに対して嫌悪感や罪悪感を抱かないための「傍観」ですから、そうした感情さえなければいいわけですよ。したがって、距離をおいた客観的な指摘はセーフだと思います。セーフだよね。(やや乱暴解釈)
3.Vtuber特有の炎上
お気持ち表明に不仲説、信者の暴走に前世云々、これらはVtuber特有の炎上でしょう。Vtuberファンでない人が見れば「これしきで炎上するの!?」と驚くこと間違いなし。しかし大きな炎上に繋がるわけでもなく、最近では些事を気に留めない雰囲気が醸成されつつあるので、そうした諍いに便乗することはやはりおすすめしません。それで引退や卒業に追い込まれることは極めて稀です。稀ですから。
人間は立場が好きな生物である
イデオロギー的な生物である、と言い換えてもよいでしょう。人は神の子ではありませんから、善悪ではなくイデオロギー、いわば自分の信念に基づいて行動を決定します。また、よほどの相対主義でない限り、自分の信念が正当であるとひそかに考えています。たとえそれが道徳に反していても、たとえそれを部分的に悪だと自覚していても同様です。(偉そうに言っていますが、私もきっと何かしらの党派性に取り憑かれているでしょう)
「一見議論に応じているように見えて、はなから自分の主義主張を変えるつもりがない」そういう人は山ほどいます。これが何よりの証左です。
ネット上において建設的な議論は稀であり、そこで展開される論戦のほとんどは、双方が粗末な軍配で殴り合っているようなものです。自分の主義をいかに正当化し、相手の主義をいかに否定するか、そういう結論ありきの作業なのです。空に穴を掘るような無益な行為でしょう。
したがって、水掛け論に熱中するくらいならnote記事でも書いて一旦自分の意見をまとめることをおすすめします。
まとめ
これまで私がVtuber個人の局所的かつ心象的な炎上にフォーカスを当てることはめったにありませんでした。記憶に新しいホロの著作権問題に注目こそすれ、誰かの失言だとか休止発表だとか、感情的なトピックを扱う記事の執筆は極力避けてきました。一週間前の天気でも話したほうがまだ生産的だと思ったからです。
以前の記事でも述べたように、Vtuberは「他者の人生を垣間見る」という大変魅力的な娯楽です。だからこそ、楽しむことと同じくらい、炎上と適度に距離をとることも忘れてはなりませんよ。
以上です。
あとがき
湿っぽい空気は嫌いなのでブチ壊します
友達に勧められてシャニマスはじめました。
七草にちかちゃんかわいいなあ^^