ホロスターズの濡れ衣
今回は「ホロスターズ(以下ホロプロ)とホロライブのコラボ」について、以前から抱いていた違和感が払拭できたので、ここで紹介する。
ちなみに、筆者はホロプロの奏手イヅル氏と花咲みやび氏と影山シエン氏の推しである。
否定の動機
そもそもこれらのコラボの批判は「ホロコーン」という、女性ライバーの異性コラボを極端に嫌う層によって行われてきたというのが一般のファンの見解だった。私自身コラボに違和感を感じていたので、「私もホロコーンなのだろうか」と自問したこともあった。
しかし、ホロライブの大空スバル氏とにじさんじの舞元啓介氏のコラボ「舞スバ」や夏色まつり氏と社築氏のコラボ「27とJK」はすんなりと受け入れ、いわんや名コンビとさえ感じていた。このことが不思議に思い、違和感の発祥を追究することにした。
例から学ぶ
以前女優の本田翼氏が有名ゲーム実況者2BRO.とコラボしたことで、コメント欄が荒れたことがあった。荒れた原因について、YoutuberのKUN氏とゲーム実況者もこう氏は以下のように説明している。
「ファン層が被っていないと、コラボは燃えがち」。元プロゲーマーでYouTuberのKUNさんは、この炎上についてこう説明している。
〜中略〜
人気ゲーム実況主のもこうさんも動画で「コラボはコミュニケーションの対象がコラボ相手になってしまい、本来向き合うべき視聴者を置き去りにする」と指摘。
両者の発言は「ホロプロとホロライブのコラボ」においても納得しうる点がある。
ホロプロは内実ともかく体裁としては女性向け、ホロライブは男性向けのコンテンツであり、両方見ているファンは確かに少ない。これは「ファン層が被っていないと、コラボは燃えがち」というKUN氏の説明と合致する。
また、もこう氏の「本来向き合うべき視聴者を置き去りにする」という指摘も適当である。ホロライブにおける「アイドル」売りは、音楽関連のアクションよりもファンとの交流に注力することで成立している。
したがって、ファンとの交流がなされなければ、それはただのライバーもとい配信者(実況者)として評価される。そこに女性としての優位性はない。ホロライブの女性同士のコラボなら、「百合」だとか「てえてえ」だとか「面白さ」以外のコラボすることによってのみ満たせる特別な需要がある。
だが、「ホロプロとホロライブのコラボ」では「面白さ」のみが評価されるのだ。もしにじさんじであれば、異性コラボでも「異性カップリング」という需要を満たすことができる。それが箱としての個性であり、売りでもある。ホロライブの売りが「異性カップリング」を売るようになってしまえばいよいよ凋落するだろう。そこには、コンセプトが消滅したホロライブという亜流のライバー集団が残る。
見た目の問題
人というのは、外見で判断する生き物である。コラボについて否定的意見を示している人物は、おそらく外見に影響されている節も大きいのではないだろうか。
舞元氏や社氏は中年らしい見た目であり、「異性カップリング」に組み込まれることはほとんどない。例えば、でびでび・でびる氏や黒井しば氏のような人外キャラならば異性コラボでも、歓迎されていただろう。
ホストめいた見た目は「異性カップリング」を助長するものでしかない。
しかし、見た目は簡単に変えられる問題ではないので、この点は仕方ない。
圧倒的な知名度の差
個人的にはこの影響が大きい。本田翼氏と2BRO.のコラボで2BRO.側にヘイトが集まったのは、知名度の差によるものもあるだろう。
ホロプロとホロライブのコラボに当てはめる。ホロプロを知らないファンからすれば、このコラボは「女性ライバーが名前も知らない男性ライバー」と「冗長なコラボ」をしているとしか見られない。自己中だと思われるかもしれないが、私はホロプロを見るまでそういった感覚だった。
そのコラボで、ファンがホロプロ側に流れれば御の字だろうが、「ファン層の食い違い」という問題があり、ファンの流入は想定より少ないと考えられる。
逆効果の擁護
先日夏色まつり氏がツイッターを更新した。
ホロライブもホロスターズもまつりの大切な仲間やし
— 夏色まつり🏮2nd (@7216_2nd) May 26, 2020
その人たちと絡むなって言われても仲間と絡むなって言われましても…🤔💭ってなるし
まつりが仲良くしてるのにそうやって絡むなって言ってくる人のことを素敵な人だなとは申し訳ないけどまつりは思えないな💦
あくまでこれはまつりの活動の仕方なので他の子が全員そうでは無いけどね!
— 夏色まつり🏮2nd (@7216_2nd) May 26, 2020
まつりはこうだよってのとそこは変わらないと思うのでよろしく(❁´ω`❁)
まつりはホロプロの仲間が大好きマンなのだ!!
自分の立場をはっきりと表明することはインフルエンサーとして称賛に値する行為である。しかし、これが結果的にポジティブな効果をもたらすかと言われれば、もたらされないと私は考える。
今ホロプロを擁護するということは、前述したように「ファン層の食い違い」「単純に面白くない」「圧倒的な知名度の差」も相まって、ホロプロに暗にヘイトが向けられるだけである。贔屓と言ってしまえば語弊があるかもしれないが、「ホロプロの人たちと絡むけど、否定しないでね!」という発言はどうも特別視のように感じた。
この立場の差が改善しない限り、ホロプロ側にヘイトが集まるだけだ。
まとめ
・ファン層の食い違い
・面白さの追求
・知名度の差
・逆効果の擁護
ぜひ忌憚なき意見を聞かせていただけるとありがたい。以上だ。