これだけは書いておきたかった、自分の挫折について~研究室編~
はじめに
この記事を書いている2年前、大学の研究室で研究に励みつつ、これからの進路に悩んでいる状態であった。社会人になった今感じることの一つとして、これが大きな挫折の一つであったのではないかと。社会人になってnoteを始めて、これだけは書いておきたかった。では、ここに記しておく。
誰に読んでもらいたいか?
・今進路に悩んでいる大学生(特に大学院に進学するか悩んでいる人)
・今、挫折していてつらいなと感じている人
・社会人になりたての人
以上想定している読者を記入したが、特に指定はない。重たい内容かもしれないが、だれでも読んでくださると幸いである。
自分のアウトライン
大学時代、生化学(有機化学、細胞、食品、栄養学、微生物)を学ぶような大学に所属していた。3年後期から研究室に所属
→現在は大学時代の専攻とは関係ないような事務職に従事している。
ではどうしてこうなったのか?自分の挫折経験とともに以下、4つのパートに分けて述べる。
研究と、生まれた違和感~3年後期から4年8月まで~
自分が所属していた研究室は研究費を大量に獲得しており、大学からも期待されているような研究室であった。自分はこの研究室では、大掛かりな装置で特殊な実験ができることに興味を持ち、この研究室を希望して所属することにした。
研究を始めていると、この理学部的な研究に自分は興味を持てているのだろうか?と違和感を抱くようになった。実際本当に知識を習得しているのか?という疑問を抱えながら実験していた。確かに大掛かりな研究をしていることに対してはよかったと感じるが、この研究室で合っているのだろうか?というのは感じていた。
環境の面でも自分はここで大丈夫か?と感じていた。閉鎖的な環境、堅い真面目な雰囲気があった。同期がもう一人いたのだが、その人とはそこまで仲が良くなかった。正直、ちょっと肌に合わないかな、と感じていた。
院試と就職の両立~3年後期から4年8月まで~
初めは、進学するか就職するか決めかねていたため、自分が志望していた企業に合格したらその企業へ就職し、落ちたら院へ進むというように考えていた。なお、自分の研究室はほとんどの人が院に進学するようなムードであり、学部卒で就職する人はほとんどいないような研究室であった。
自分は食品や医薬品、化学といった企業に行こうと考えていて、そのような企業を受けていた。しかし、希望していた企業には落ちてしまった。
その後はこのまま大学院に進学しようと考え、院試を受けることにした。ちょっと肌に合わないと感じていたが何とかなるだろう、会社に入ればもっときつい人はいるだろう、と考え同じ研究室で大学院を志望した。結果、大学院は合格し、何とか卒業後の進路は確保された。
院試後の研究について~4年9月から12月まで~
院試後は、院に行く方向で進路を考え、研究を進めていた。それでも、院にはほんのり行きたくないかな、と感じている部分があって、就活をしている自分もいた。
教授も、あまり研究が進んでいない自分を見かねて、研究テーマを簡単なものに変えてくれた。研究テーマが変更になってからはできる限り実験回数を増やして、土曜日も研究室に行く日を作って研究を行っていた。
それでも結果は出なかった。先輩がやった手順通りにやっても結果が出ず、さらに先輩に実験作業の一部を手伝ってもらっても実験が成功せず、もうどう手を付けたらよいのかわからない状況であった。教授ももう、何が原因なのかわからないとお手上げ状態で絶望を感じた。先輩にも「お前はやる気があるのか、研究回数が足りてない」と脅し文句をかけられ、絶望した。この研究ではどうあがいても結果は出ないのだ、と感じていて、諦めモードになってしまっていた。
教授は年末年始に入る前に「実験ができないなら、実験は先輩に任せ、データの分析と卒論本文の執筆は自分で行う、ということで卒業研究の単位を認める、だから就活に力を入れてほしい」と考え、就活に専念するように自分に伝えた。自分が正月も研究に打ち込むような生活を送り、精神的に弱ってしまうと教授は推測し、その判断を下してくださった。
正直自分も半分ほっとしてしまっていた。このまま実験を進める方向で行くと鬱になる可能性がある、と考えている部分があったからだ。そこから就職活動に切り替え、再度、動くことにした。
卒業直前
今の研究室に進学は絶望的だと考え、就職留年や浪人、他研究室への進学も考えた。教授に相談し、他の研究室に進学することは可能か?を聞くことにした。すると、「他の研究室への進学は原則認められない。そうしたいのであれば再度院試を受ける必要がある」ということを説明された。就職留年や浪人はしない方がいい、というアドバイスもいただき、就職活動に励んだ。
何とか就活して2,3社ほど内定をいただき、今の自分のステータスで頑張っていけそうな方を選んで就職することにした。
卒論発表も無事終わり、卒業できた。
終わりに、反省点と伝えたいこと
自分の研究室時代の経験は伝わっただろうか。
この研究室時代の反省点としては、
・自分がこれから何がしたいのか、放置してしまっていたこと
・それがゆえに研究も就活も中途半端になってしまっていたこと
・違和感を放置していたこと
・教授に相談することを怖がり、早めに相談しなかったこと
があげられる。
この研究室時代から得た教訓としては、
・少しでも違和感を感じたら誰かに相談する
・研究も仕事もなんでも、一人でやっていこうとしない
・ちゃんと自分が何がしたいのか把握する努力をする
である。
現役の大学生に研究室について伝えたいこととしては、
・研究室は部活ではない、教授を社長とするベンチャー企業のようなもの
・特に研究室の人と仲良くなる必要はない
・違和感を感じたら、研究室を変えることも視野に入れる(自分の興味と違う、研究内容が難しいなど)
・学生だけでなく、教授にも相談する(学生の相談に乗ってもらえない教授は研究生活に支障をきたすので、このまま同じ研究室で大学院に進むと詰む可能性あり)
・教授や先輩からハラスメントを受けているなら学務や大学の学生相談室に相談するのも一つの手
である。
ネガティブなことばかり書いてしまったけど、この研究室の経験をもとに、一人でやっていこうとしない努力、なんでも精一杯取り組もうとする努力をしていきたい。
それでは。