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差別の話。


先日も書いたけど、差別の話。


今日、すごく面白かったMVをひとつ。



朝から頭にハンマー振り下ろされたような衝撃。


さて、一応事件を振り返ろう。


はい、終わり。

年齢差別や不正そのものに関しては、法的な上では解決してるのかもしれない。今アメリカで巻き起こる黒人差別主義の話とブリッジさせるのは難しいかもしれないけれど、差別がいかに不毛であらゆる可能性を搾取しているか、社会全体の価値を損なっているかアホほど頭に叩き込んでほしい。

高齢化社会の中で年齢というステータスそのものが能力の判断基準になり得ないという時代に(もちろん自動車の運転技術などは適宜技術試験をしてほしい)、大学という教育の最高峰でそんなことが起きるのはやるせないなぁとは思う。


だが、素晴らしいなと思うのは、差別を受けた当の本人が音楽を介して事件を昇華していることだろう。トラックもMVも素晴らしい。lo-fi hiphopの中に散りばめた生々しさ。MVに散りばめたドキュメント。最後のどんでん返し。芸術作品として素晴らしい。どうかこれを単なる差別された被害者という視点から見ないでほしい。表現者として見てほしい。メディアは差別を受けたおじさんラッパーの反逆的な文脈で語るかもしれない、でもそういう品の無い報道はやめてほしい。


作り手の悪意とも言える隠し撮りを含めて、これがドキュメンタリーの面白さだなと思う。よくぞカメラを回してた。TikTokerやYoutuberのただ過激なだけのトピックじゃない、ネタをこねてちゃんとエンターテイメントにしているところが秀逸なのだ。


色んな人の歯軋りが聞こえてきそうだ、半端ないパンチの効いた一曲だ。プロのミュージシャンや映像作家、評論家たちはこれにどう向き合えばいいのか。お手上げだ。ネタとして昇華してるって意味だけでいけばジェニーハイも好きなんだけど、



パーソナルな部分の深掘りという点で、やはり反則級に強い。

Timeoutでもついさっき記事になっていたのでもう一回見てみよう。


https://www.timeout.jp/tokyo/ja/ニュース/あの事件-が語られたlo-fi-hip-hop動画が波紋を呼ぶ-061620


本人もBLMをきっかけにこれをリリースしたとのこと。

記事を見る限り、メディアとの距離感の保ち方も気をつけてそうで安心した。



さて、差別の話にもどろう。

人種差別、学歴差別、年齢差別、性別差別、障害差別、いろんな差別があると思う。「差別を差別と断定することが差別だ」みたいな「バカって言う奴がバカなんだ」みたいな小3の声が聞こえてきそうだ。

差別はなくならないと言う人がたまにいる。本当にそうか?それは戦争がなくならないと言ってるのと同義語な気がして、無くそうと思わなければなくならないし片方が攻撃するからやり返すんだろうと思う。

差別には長い歴史がある。それこそイギリスがアメリカを開拓していく際のアフリカ人奴隷なんて1600年代の話で、そもそももっと昔から障害者差別はあっただろうと思う。要は身体障害者などを「呪い」「忌み子」とするような風習だ。

人種差別撤廃が国連で条約化されたのは1969年。障害者差別に至っては2006年。つい最近の出来事かもしれない。でも、世界はそれらを「無くそう」としているのである。「無くならない」のは嘘であり、私たちは差別の歴史を顧みて間違っていたと認識し無くそうとする今を生きているわけだ。人類史上初、差別を完全に根絶する中に生きているのだ。肌の色や、身体的な不利、性別のマイノリティなどによって偏見を受けない時代を作っている最中なのだ。一人ひとりがその意識を持たなければ次の世代にその意思は受け継がれない。差別や偏見が間違っていたことを強く認識し、伝えなければいけない。


なぜか。私たちにはテクノロジーがある。コロナのアジア人差別も黒人差別も障害者差別も、差別する必要が無いことをテクノロジーが証明している。危険なものなど何も無いのだ。ロートルな先入観で差別を語ることがいかに無根拠で愚かなことか、実証されている。それよりもそれらの差別によっていかに財産が失われているかの方が重要で、たくさんの人と人が交わり視点や思考を共有することで素晴らしい未来が拓かれることに注力するべきだ。


そんな真面目な話をしてみた今日。

明日はCMの仕上げだ。早く寝なきゃと思いつつ、NETFLIXでハイパーハードボイルドグルメリポートを一気見してしまった。やばい、面白かった。先に本を読んでて良かった。

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