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複勝式馬券の払戻金計算

単勝、馬連(馬複)、馬単、三連複、三連単などとは違って複勝(ワイド)の馬券はオッズが範囲で表示されていて、確定・払戻金の発表まで払戻しが確定しませんね。

そこで今回は、複勝式馬券の払戻金の払戻金の計算方法について、図解で解説していきます。

なお、競馬だけでなく、競艇、オートレースも、同じ計算式になっています(モーターボート競走法施行規則 別表第二、小型自動車競走法施行規則 付録第二)。


具体的な払戻計算式

(W+D/P)×R
W ⇒ 当該勝馬に対する勝馬投票券の総券面金額
D⇒ 出走した馬であって勝馬以外のものに対する勝馬投票券の総券面金額P⇒ 勝馬の数
R⇒ 投票法ごとに定めた率(払戻率=100%-控除率)
(競馬法施行規則別表第六
 JRA 質問 具体的な払戻計算式を知りたいのですが?

Wが的中馬券の投票金額総額、Dはハズレ馬券の投票金額総額、Pは的中馬券の組み合わせ数、Rが控除率ですが、算式は覚えなくてもよいでしょう。以下のイメージで把握していけば大丈夫です。



的中馬券が2種類以上の場合の払戻計算のイメージ

複勝式(控除率20%=払戻率80%)の場合の払戻計算のイメージです。3着払いとします。

投票総額が100で、W:的中馬券(①着)⇒25、的中馬券(②着)⇒5、的中馬券(③着)⇒10 ハズレ馬券⇒60とした場合

ハズレ馬券60を3等分して①②③着の的中馬券に20ずつ割り当てます

その上で投票総額と割り当てられた20の計に払戻率80%を掛けて払戻総額として、投票数で割ると払戻倍率が決まります。

的中①着
(25+20)×80%=36 36÷25=1.44 ⇒ 1.4倍
的中②着
(5+20)×80%=20 20÷5=4 ⇒ 4.0倍
的中③着
(10+20)×80%=24 24÷10=2.4 ⇒ 2.4倍


このように、全体の売上げに対する各複勝馬券の票数が同じでも、的中馬券全体の的中率が変われば払戻が変わってきます。

例えば、的中①着が25ではなくて55だった場合は次のようになります。

的中①着
(55+20)×80%=60 60÷55=1.09 ⇒ 1.0倍
的中②着
(5+10)×80%=12 12÷5=2.4 ⇒ 2.4倍
的中③着
(10+10)×80%=16 16÷10=1.6 ⇒ 1.6倍


複勝のガチガチの1番人気が絡むと、そこそこの穴馬でもオッズがつかない、また逆にガチガチが飛ぶと意外につくのはこのような計算方式のためですね


なおこの計算式は一般式なので、単勝などの的中馬券が1種類しかない場合も的中馬券にハズレ馬券をすべて割り当てるものとして計算できますし、同着があって4種類以上の的中馬券がある場合でも同じようになります。

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