土曜はRTだ!: Jealous Words

キャンディーズのスーちゃんは私と同じ学年だったということを今回初めて知りました。キャンディーズは私が高校生と大学生だったころに活躍していて、当たり前のようにテレビに出ていて、当たり前のようにヒット曲を飛ばしていたので、ペンタングルやフェアポートに夢中だった私でも、ヒット曲はたいてい口ずさめます。「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」というバラエティ番組もよく見ていて、映研の夏合宿では電線音頭を踊らされてしまいました。解散コンサートは全然興味なかったけれど、ちょうど今映画鑑賞記録で振り返っている1978年4月の出来事だったんですね。黒柳徹子さんと久米宏さん司会の「ザ・ベストテン」はその年の1月に始まり、「微笑がえし」が3月ごろに1位になって、春休みに水道だかガスだかの配管のバイトを親方の家に住み込みでやっていて、そこの家族と一緒に見たのを思い出します。今回の原発事故もあって、今村昌平の「黒い雨」は再見するのがつらい。


4月2日にとりあげたリチャード・トンプソン(RT) のアルバム The Old Kit Bag の1曲目「ゲッセマネ Gethsemane」に続いて、2曲目「ジェラス・ワーズ Jealous Words」。

ドラムがマイケル・ジェローム、ダブルベースがダニー・トンプソン。ジュディス・オーウェンのバックボーカルが効果的で、リンダ・トンプソンのように聞こえます。ひずんだ音でギコギコしたRTのリードギターが後半のハイライトで、彼の激しい演奏が一段落したあと前面に出てくるダニー・トンプソンのベースの音がペンタングルを思い起こさせます。嫉妬で仲が悪くなった二人の関係を男性側から歌っており、歌詞も曲調も辛辣な感じ。

"Live in Providence" というライブDVDの最後で歌っています。2003年7月にロードアイランド州で録画されたものです。ベースのローリー・マクファーレンは1987年の日本公演でも同行し、その来日メンバーからアコーディオンのジョン・カークパトリックを除いたメンバーによる1985年のライブビデオにも出ていましたが、頭が寂しくなっています。おなじみのピート・ゾーンが生ギターを弾きながらバックボーカル。ドラムはマイケル・ジェロームではなくアール・ハービンで、汗をかきながら力強くドラムを叩いている様子が視覚的に目立ちます。コンサートの最後の演奏なので、もっとギターソロを延ばすかと思いきや、CDとさほど変わらない。

RTのサイトで購入できる "Ducknapped!" というCDは2003年3月と5月のライブが収められており、"Jealous Words" では上記DVDのメンバーのほかにジュディス・オーウェンがバックボーカルで参加しています。3月のイギリス公演ではダニー・トンプソンが、5月のアメリカ公演ではローリー・マクファーレンがベースを担当しています。クリスティーン・コリスターがバックボーカルを担当している曲もあって、たぶん彼女はイギリス公演に参加していたと思われるので、オーウェンがバックボーカルを務めるこの曲は5月のアメリカ公演からのものでしょう。

2011年4月23日

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