【企業分析】3969エイトレッド/2021年3月期決算/理論株価を出してみた
※ 本内容は2021/4/22時点の記事をWordPressからnoteに移行したものです
ワークフロー製品大手のエイトレッドは私が数カ月前から投資しようか迷っている会社です。
本日2021/4/22は、同社の2021年3月期決算が発表されましたので、決算短信で決算の実績と当期(2022/3)の見通しを確認し、ざっくり私なりに同社の理論株価を出してみました。
エイトレッドの理論株価を算出してみた
ざっくり試算した結果は上表のとおりです。
まず、私が置いた前提に関して(緑色セル)簡単に説明します。
WACCは8%と仮定しました(少し保守的かもしれませんね)。業種柄、借入を必要とせずD/Eレシオは低くWACCは高くなるものとの想定ですが、株主資本コストで8%あればいいだろうとの試算であまり根拠はありません(負債コストはなし)。将来5年間の成長率は直近実績から10%と想定しました。継続価値(TV:ターミナルバリュー)を算定する継続成長率は5年後のことは見通せないため、市場自体はゆるやかに拡大していくものの保守的に2%成長と想定しました。
この前提で計算すると、今の株価水準はほぼフェアバリューですね(本日時点の株価は理論株価に近似します。若干割高水準)。。
つまり、市場は将来5年は毎期10%の成長をすでに織り込んだ株価水準となっているということです。
いくつか前提数値を変えても試算してみました。アップサイドで年成長率15%くらい行くともうちょっと株価が上がる余地はありますが、成長が鈍化した場合(ダウンサイド)は今の株価はかなり割高水準です。
今の実際株価と理論株価から投資判断はどうか
結論から先に書くと、潜在市場として開拓の余地の大きい中小企業向のSaaS製品がどれだけ伸びるかがポイントで、そこの伸びが確認でき、今の想定成長率10%を上回る成長が期待されるとなった場合は、投資の対象として面白い企業だと思います。
成長株投資のポイントはバリュエーションのスプレッドシートの各構成要素の中の成長率をいくらに設定するか?成長率が今の水準より高くなるのか低くなるのか、この点が全てだと言えるでしょう。
そもそも、高収益企業で毎期キャッシュが積みあがっていく点は安定感があり、会社の成長とともに株価は上がっていくことはあると思いますが、現在の想定である10%成長を上回ってくる必要があります。
ちなみに、数カ月前にnoteで同社のビジネスモデル・特徴をまとめているので、よかったらこちらも読んでください。