河合塾本郷校体験記(不合格者の視点から)③
前回は、夏休み中に基礎シリーズの数学を死ぬ気で終わらせる必要性を強調しました。今回はまた別の角度からお話します。
〇土日にちゃんと勉強する
これも至極当然に当たり前のことなのですが、僕はこれを浪人時代にやり切ることができませんでした。その原因を書いていきます。
予備校でも平日は毎日授業があり、加えて予習復習や自習も当然しなければならないので、皆さん金曜日に家に帰るとけっこう疲れていると思います。予備校に通う浪人生は毎日校舎に勉強しに行くわけですから、実質やってることは高校生とさほど変わりません。
でもやはり予備校に通う浪人生と、学校に通う高校生との間には明確な違いがあります。これは自分の感覚ですが、高校に通っていた現役の頃は、「学校の授業」と「自分の勉強」は全く別物の感じがありました。自分の受験計画の柱になっているのはあくまで「自分の勉強」であって、「学校の授業」はほとんどあてにしていませんでした。そのため6時間目の授業が終わった後はダッシュで駅チカの図書館に向かい、本業である「自分の勉強」に没頭していました。そんなわけで高校生の頃は、学校の時間と自分の時間にはっきりラインが引かれてある感覚をもってました。
一方、河合本郷でよろしく浪人生をやっていた時は、「学校(予備校)の授業」と「自分の勉強」がガチガチに結びついている感じがありました。両者の境界線が曖昧で、「はい、こっからは自分の勉強の時間ね」と脳が認識できない感覚です。つまり「学校(予備校)の授業」が「自分の勉強」に包摂(よく東大日本史の解答例に使われてますよねこの表現)されてしまうということです。もちろんスタプラに勉強時間を記録する際に授業時間は含めませんが、脳みそが感じている勉強時間には授業時間が含まれるので(ここが高校と違うと思う点)、単純に平日の「体感」勉強時間が増えます。なので平日の5日間を終えた後の脳みそは、結構疲れちゃってるというわけです…
金曜日に疲れて帰ってきた僕に、怠惰の妖精がささやきます。「カレンダーを見てごらん。明日は土曜日!今日まで5日間頑張ったんだから、明日くらい休んでもいいんじゃない?今日を華金にしよう!」… この誘惑に負けてしまうと、引きずられて日曜日も勉強をサボってしまいます。授業がない分、補強してビルドアップできる絶好の機会なのに、です。しかもこの誘惑の怖い所は、一度負けると翌週も、またその翌週も、土日にサボってしまうようになるところです。このループにはまると抜け出すのがめちゃきついです…
どうすればこれを防げるのか?もし河合本郷で浪人生活を過ごしていた頃に戻れるのであれば、金曜日は自習時間を短く設定して早めに地下牢から脱出するとか、毎日のリラックスする時間を少し増やすとか、色々試してみると思います。平日の勉強時間を多少削ることで土日の勉強に向けて体力を温存できるのであれば、十分すぎるくらいおつりがくるでしょう。
その上で、「土日は休日」という概念を頭のカレンダーから消しましょう。思い返せば現役の頃は、「土日はいっぱい勉強できる日!」と心から思っていました。高校に拘束されている時間が長いため、丸一日「自分の勉強」に使える日はとても貴重だったからです(僕の高校は隔週で土曜にも授業があったため、尚更です)。一般的に浪人生はこの感覚を忘れがちなので、浪人生でこの感覚を持っている人はきっと受かるんじゃないかな、と思います。
ここまで書いてきて今更ですけど、「河合塾本郷校」の体験記になっていない気がしてきました。これだと単に「浪人体験記」ですね…。なので最後に河合本郷のお話をしておくと、河合本郷の地下牢は休日の利用者が案外少なめだったりします。休日は家から近い図書館とかで勉強してるよ、って人も当然いると思いますけど、単純に僕と同じ理由で土日に休んでしまうことが多かった人もいたんじゃないかな。河合本郷の地下牢はめちゃくちゃ集中できます。土日も有効に活用して、ぜひ合格を掴みとってください!
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