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【旅行記】英国の大聖堂で月とサイバーマンを見た話

ケンブリッジから北上すること電車で20分、車で一本道を30分ほど行ったところに位置するのがElyという名の小さな街でございます。

街の目玉はEly Cathedral、つまり大聖堂。元々はクラスメイトと自転車でElyまでサイクリングする予定だったのだけど雨天につき中止との連絡が。リビングで暇そうにしていたところ、ホストファミリーのお母さん事情を説明したら車でElyまで送ってくれました。ひとり旅するつもりは無かったんだがぁな…

車で30分、ほぼ牧草地を横切るように伸びる平坦な一本道を走るとかなり離れたところからでも見えてきたのは大聖堂の尖塔。起伏の少ないイングランドを旅する巡礼者にはいい目印になったろうなと思っているうちに車は日曜日の静かな街の中へ。川の近くに旦那さんの弟の職場?があるとかでよかったら見ていってね!ビジターセンターはあっちにあるからまず最初にそこに行くのよ!とRPGの町人のように一方的に情報を与えられ車から降ろされる。まあ右も左もわからん異国の田舎町だしとりあえず地図でも…と思ってビジターセンターに行くと

閉まってましたね、はい。日曜日だもんね。休みたいよね。わかるよ

大聖堂はビジターセンターの目の前にあるのでもう大聖堂さっさと入ったろ!ということで中へin。入ってすぐに目に飛び込んできたのがこいつ


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月・・・(月を見ると呟いてしまうAKIRA好きな女)

でっかい月が浮かんでる・・・コラみたいなのっぺりしたリアルな月が大聖堂の真ん中に浮かんでる・・・You!Float!Too!

どうやらサイエンスフェステイバルの一環で期間限定で設置しているオブジェらしくよくよく周りを見るとドクター・フーのサイバーマンや”Ex-Terminate!”のアイツのパネルが。歴史ある大聖堂なのに雰囲気もへったくれもないのう。でもちょっとドクター・フーの世界観に合ってるようで感慨深さみ。

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月と大聖堂とサイバーマン。そんなすみっこに置かなくてもよぉ

第一印象は色物でしたがこのイーリー大聖堂、創立は1108年とおよそ900年の歴史を持つ由緒ただしき大聖堂です。入ってすぐの案内所から観光客向けの内覧ツアーがあり、一般向けには開放されてない8角形の尖塔の内部および上部に登らせてくれます。解説は当然オールイングリッシュなので正直ほとんど聞き取れませんでしたが聖堂の内部や裏側を望める貴重な体験ですのでイーリー大聖堂にお越しの際は是非。


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尖塔の上部裏側で「絵」を開けて観光客に何か見せている解説のオジキ

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覗くとこれ!高!怖!月ちっちゃ!

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塔を支える木材には観光客の歴史ある落書きが。読めない

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近年増設されたという礼拝堂。ついさっきまで使用されてたような痕跡が残る​

歴史ある大聖堂の中でやたら近代的な内装と色鮮やかに奉られている聖人像が目立つこの部屋に入ると、礼拝の直後だったのかお香が焚かれており広い部屋のなかには霧がかったかのように白い靄がかかったように煙っている。お香の匂いも相まって入った瞬間「これブラッドボーンのボスエリアじゃん!」と思った。伝われ。教区長エミーリアだぞ。

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River Great Ouse。南下するとケム川になる 

大聖堂を一通り眺めて指示に従い川の方へ。日曜日とはいえ雨模様で降ったりやんだりの天気具合では外を散歩する人も少なく、独占したような気持ち半分、知り合いの誰もいない異国の田舎町で一人っきりとか怖くない?と怯える気持ち半分。晴れてたら気持ちも幾分晴れやかになったんでしょうが。

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この国の水鳥は人を警戒しないのか近寄っても逃げない

さてここで問題です。

このレンガ作りの建物はなんでしょう?ヒントはエントランス横の小さな看板。

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一体何R.R.トールキンなんだ…

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答えは映画や演劇、ライブ会場としても使われるイベントスペース。川を下っている途中で見かけた時は倉庫かな?と思って近づいたのでビックリしたんですよね。

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何の脈絡もなく木にぶら下がってる何か。3次元に侵食するコラみたいで怖かった

いかがでしたでしょうか??(クソ陳腐挨拶)

ロンドンのSt.Pauls大聖堂も素敵ですがそれほど知名度の高くない地方都市の大聖堂もそれなりに歴史を持っているため十二分に楽しめます。また、彼らなりに観光客や地元住民の目を引こうと期間限定の催しを行なっているため意外な楽しみ方がみつかるかもしれません。ちなみにこのイーリー大聖堂では中二階を利用してステンドグラス展も行っていました。

では私はガラル地方に帰りますので…




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