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「こち亀」とパソコン普及の1990年代

アニメ映画「おもひでぽろぽろ」の物語冒頭で、1982年(つまり劇中時間)での最先端パソコンがちらっと出てきます。あれはNECのPC-98…だと思います。

「こち亀」にこのネタはあったかな?この後およそ10年にわたって、この98シリーズは「国民機」の自称とともに、メイドインUSAのパソコンを日本からはじき出し続けたって話。

当時のアメリカのパソコンOSは、日本語に対応していなくて、それが見えない関税障壁となって日本市場への参入ができないでいました。

しかし1990年、日本IBMがとうとう開発しました。IBMのパソコン(とその互換機)で稼働し、かつ日本語入出力対応のOSを、です。

その翌年にマイクロソフトが日本IBMとこの画期的OSをめぐっての提携で、ひと悶着あったりします。ちょうど「おもひでぽろぽろ」公開の直前ぐらいですか。

Wikipedia に面白い記述がありました。

一連の過程は「日本市場は日本語の壁で鎖国していたが、DOS/Vにより開国した」と表現される場合も多い。江戸時代は藩(大手メーカーによる囲い込み)や身分(企業向け、個人向けなど)で分けられ、自由な往来もできなかったが、近代国家となり統一されて海外とも国内も往来できるようになった、という比喩である。歴史的には、世界的には1981年からの数年間(16ビット、MS-DOSへの移行期)に発生したPC/AT互換機への移行が、日本では遅れて1990年からの数年間(32ビット、Windowsへの移行期)に発生したともいえる。

「鎖国」体制の崩壊に伴い、モジュール化に出遅れた日本の電子産業はその後急激な衰退の道を辿る。後のフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行も同様であった[15]

「こち亀」に、DOS/Vが日本語対応したことで国産PCメーカーが押しやられていったいきさつを取り上げた話、あるのかな?1990年代当時のものでは、検索してもそういうにはなくて、あっても過去形で「DOS/Vのめんどくさいコマンドを覚えるのに苦労してこそウィンドウズ95のありがたみがわかるってもんなんだ!」みたいに叫ぶぐらいでした。(1996年「両さんのパソコンツアーの巻」ジャンプ・コミックス101巻収録)


これも参考になるのだ ⇩


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