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「チョコレート・ミント」
2/19はチョコミントの日。
だ、そうで。
ちなみに3/10はミントの日、6/20はペパーミントの日。
「歯みがきながらチョコ食べてるみたい」
とは『ハチミツとクローバー』の竹本くんの言葉ですが
似たような感想で敬遠している人も多いであろう、チョコミント。
かくいう私も幼い頃はこれが…というよりミント(ハッカ)の清涼感が苦手で、サクマドロップのハッカ味だけを缶の中に溜め込む子供でした(他のフルーツ味はすぐに食べ尽くす)。
しかしいつ頃からか…紫蘇をおいしくいただけるようになった頃からか。
ミントもそう悪いものじゃないじゃない?
甘さと辛さのマリアージュ、チョコミントもオツなものかも?と思えるようになったので
食わず嫌いでずっと避け続けている人は、この機会にチャレンジしてみてもいいかも。
「チョコミン党」なるもの
「チョコミン党」それはチョコミントに魅せられた人々のこと。
私自身はそう自称できるほどの愛好家ではないけれど、目の前で美味しそうにチョコミントアイスを頬張る友人を見ていると、なんとなくそれがとてもクールでキッチュでお洒落さんなフレーバーに思えたものです。
あの「食べ物にあるまじき青みがかったグリーン」は、だからこそ多くの人を敬遠させてしまうのだけども、逆に見慣れないものこそ「かっこいい」と認識させてしまう魅力にもなっていたりなんかして。
チョコミントって、アイス界のサブカル枠みたいなところありませんか。
いつの間にか認知度が広まって、今となっては異端でもなくなってきたところも含めて。
「チョコミント」の起源って何だろう?
とgoogle先生にきいてみると
「わからない」「チョコミン党の間でも謎」「だがそこがいい」
みたいな答えともいえない答えが散見されましたが
日本人のチョコミント原始体験は
「サーティーワンアイス」と「セブンティーンアイス」の双璧であるよう。
泉麻人さんが書いた
『おやつストーリー』にこんな記述がある。
「日本で最初にチョコミントが売られたのは昭和49年4月23日、
サーティーワン1号店としてオープンした目黒店においてである。
いまでこそカワイイといわれているその風貌も、
当時は毒々しく見えたのか売れ行きは芳しくなかったという」
「チョコミントをめぐる冒険」第2回 チョコミントのはじまり より
こちら、チョコミン党による愛に溢れたコラム(全5回)、興味深く楽しかったです↓
チョコミントの、青みがかったグリーンの由来とは?
今やずいぶん増えたチョコミント菓子。
いたるところで青みがかった鮮やかなパッケージに遭遇しますが、そもそもミントはハーブの一種。葉っぱのグリーンはもっと黄色がかった緑のはず。
あの強い青みは、清涼感をイメージして作られたのかな?
…と思っていたらやっぱり同じ疑問を抱いた方がいたようで、
こんなインタビュー記事をみつけました。
自動販売機でよくみる「セブンティーンアイス」。
1985年の発売当初から今も販売しているフレーバー(選べるのは基本は17種)は4つしかなく、その一つがチョコミントであるとのこと。
そしてアイスのミントグリーンはスピルリナ色素の青色+紅花黄色素の黄色で作っているそう。
個人的におもしろいなーと感じたのはパッケージ(自販機パネル)のデザインについての話。
井上さんによると、店頭でおいしそうに見えるよう、
自動販売機のパネルは強めのミントブルーカラーにして、実物のやさしい色合いとはあえてギャップを作るようにしてるそう。
特にチョコミントは固定ファンが多いので、
遠目でもチョコミントがあることを伝える必要があるみたいです。
まさしく「推し色」。計算されたイメージ戦略。
このインタビュー、"自販機パネルがステージ(舞台)となり、アイドル(フレーバー)達がセンターを目指して活動している"なんてたとえを交えたりしててわかりやすくおもしろいです。
そうしたパッケージのイメージが刷り込まれているからか、色見本で見る「ミントグリーン」は思っていたよりペールに感じました。
さて、そこへいくと私のイラストでは青みが足らない気もしますが
これはどちらかというとアイスより「グラスホッパー」のイメージかもしれません。
グラスホッパー
Grasshopper…grassは「草」、hopperは「跳ねる人」。
英語で「バッタ」あるいは「キリギリス」という意味の、カクテルです。
・チョコレート風味のホワイト・カカオ・リキュール
・鮮やかなペパーミント・リキュール
・生クリーム
…でつくられる、まさにチョコミントのお酒。
私は下戸なので飲んだことはないのですが、ほのかな憧れのあるお酒。
これならお子様舌の私でもデザート感覚で飲めるのではないか。どうか。
ヴァレンタインフェアでたくさんのチョコレートリキュールが並んでいるのを眺めていると、いつか挑戦してみたいなぁなんて思ってしまったり。
今年中に…機会があれば…
ペパーミントとスペアミント
ミントときいて思い浮かぶのはこのふたつだと思います。
しかし何が違うのか?ときかれるとよくわからない。
ざっくり調べてみました。
(ペパーミント、スペアミントの中でもさらに色々な種類があるので一概には言えないみたいですが)
ペパーミント
主成分がメントール。キリッと爽快なスースー感。
ガムや歯磨き粉は、ペパーミントベースのものが主流。
ペパー(pepper)=コショウ。ピリリとした刺激のある風味が似ているから、とのこと。
スペアミント
主成分がカルボン。スースー感は控えめ、やさしい香り。
ハーブティー、カクテル、お菓子、料理に合うとされ、別名「ラムミント」とも呼ばれる。英国の伝統的なラム肉料理には欠かせない。
スペア(spear)=槍(スピア)。先のとがった花や葉の形を槍に見立てて。
ペパーミントはスペアミントとウォーターミントから生まれた自然交配種。
ではチョコミントに合うのはスペアミントのほうなのかな?と思いきや、「チョコレートの甘さが引き立つように、清涼感の強いペパーミントが望ましい」とする意見があり…最終的には好みの問題ぽい。
市販品ではなく、ヴァニラアイスに刻んだ生ミントとチョコチップを混ぜてつくるチョコミントアイスも美味しそう。
ほかにも
フルーティな香りの「アップルミント」、
クリーム色の斑が入った「パイナップルミント」、
肉や魚と相性がよい香りの「レモンミント」、
飲み物の香りづけなどに「オレンジ ベルガモットミント」、、、
花の美しいもの、葉を観賞するものなど実に多彩なようで。
日本の「ハッカ」とは
和名:ニホンハッカ(和種薄荷)、英名:Japanese peppermint
日本在来のシソ科ハッカ属の多年草。
「薄荷(ハッカ)」の語源は、
薄荷の葉を蒸留して、薄荷油を採るとわずかな量しかならず、馬車で運ぶ時に荷が少なくなることに由来するという説がある…が定かではない。
別名「夜息花」「蕃荷菜」「人丹草」「目草」など。
「夜息花」なんてなんとなくロマンチックな名前ですね。
「目草」は、万葉の時代には疲れ目などに目草、目貼り草、目ざめ草として用いたことに由来するもの…らしいけれどこれは出典によってジャパニーズペパーミントを指してたりペニーロイヤルミント(目草薄荷)を指してたりでちょっと混乱。
「チョコレートミント」というミントもある
見た目はブラックペパーミントに似ていて、ほんのりとチョコレートの香りがする…らしい。とても珍しい種のミントで、流通量が少ないとのこと。
↓に写真があるけれどSOLD OUT。
実際に買って育ててみた人の話では「本当にチョコミントアイスを食べたくなる香り」「期待したほどチョコレートを感じなかったとしても、普通にペパーミントとして使える」らしいです。
調べてみればいろいろあるものですね。
ミントの花言葉も品種によっていろいろ。
ミント全般:「virtue」美徳・効能、再び交際を願います
ミントの花:同情します
ミントの草:快活な人
ペパーミント:真心、心の暖かさ、誠実な愛
スペアミント:真心、温厚、爽快感
オーデコロンミント:貞淑
レモンミント:徳、長所
パイナップルミント:親切にもてなす
ペニーロイヤルミント:逃避行
花言葉を調べている途中で、おもしろいものを知ったのでついでにご紹介。
タッジー・マッジー
タッジー・マッジーとは、ハーブなど芳香のある植物を束ねた小さな花束のこと。ラウンド型にまとめられた花束はノーズゲイ(nosegay)とも。
中世ヨーロッパでは、ハーブの効能で疫病を防いだり、魔除けのためなどに家に置いたり、外出時に悪臭を避けるために持ち歩いたりしましたが、その後、髪飾りやブローチにして身につけるようになったとのこと。
19世紀にヨーロッパで花言葉が流行すると、タッジー・マッジーに思いを込めて贈り合うのが恋人たちの習慣に。当時、イギリスやフランスでは花言葉に関する本がたくさん出版されたそうです。
またこの魔除けの意味から、花嫁が持つブライダルブーケの由来とも言われています。
このおまじないのような言葉の由来については諸説あり、
綴りも「Tussie-Mussies」「Tussy Mussy」「Tuzzy Muzzy」など、明確ではないらしい。
ハーブのブーケなんておもしろいですね。かつ実用性もあり。
植物の名前の由来や逸話を調べていると、こうした「生活に根ざした魔法」みたいなものを知れて楽しいです。
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