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扉イラスト『二人の推理は夢見がち2』-メイキング
連載小説
『二人の推理は夢見がち2 未来を、11秒だけ』
著:青柳碧人 氏
刊:光文社
電子ミステリー誌 『ジャーロNo.67』 収録
発売日:2019/3/22
第4回の挿絵を担当させていただきました。
2018年4月に単行本装画を担当させていただいた
『二人の推理は夢見がち』シーズン2 、 最終回 です。
語り部の「私」こと篠垣早紀と、
「遺留物の記憶」を夢に見る能力を持つ男・星川司。
前回、失踪したキャロとロイを探していた二人はある建物に辿り着き、何者かに襲われました。
命からがら脱出した二人は、偶然見えた相手の顔がお互い既知の人物であることを確認します。
「──なんであの人が、ここにいるんだ?」
男は誰だったのか?
黙考していた司がうった次の手とは?
キャロとロイの失踪の理由や、その他見えてこなかった全貌が今回一気に姿を現す…
シーズン1を読んだ皆様にはおなじみの腹話術人形・マイクも活躍します!
ラフスケッチ
・メインは、腹話術人形を抱いてハンモックに寝そべる早希
・バックに、考え込む司
・その他、登場人物たち(さすがに全員は描けませんでした)
・右:バックが暗めでサスペンス感強め
左:バックが明るめでしんみり叙情的に(どことなく走馬灯ぽい)
第3回まではおどろおどろしさを強めに出すかんじでしたが、最終話である第4回はふんわり明るめの右案が採用になりました。
全体がぼやっとしすぎないよう気をつけつつ。
ほぼほぼ隠れる背景の人物も、どれが誰かという設定は一応あります。
見る側には「いろんな人間模様があるんだな」というのがパッと伝わればいいかと。
読み終わってから見返して、「あー」と思っていただけると幸い。
ブラッシュアップ
ハンモックの資料を漁っていると、ロープの張り方がバッテンのもの(穴が□でなく◇)が多い気がしたので描き直しました。
ちょっとでもそれっぽく見えるように…実はこれが一番しんどかった。
司さんはイケメン…公式イケメン…だけどあんまりキリッとはさせすぎないように…と唱えながら。
シーズン1のラストの早希さんはキリッと挑むような顔つきでしたが、今回は気持ち穏やかなような、切ないようなかんじに。
シーズン1の最終回挿絵↓
人形を抱いて正面からまっすぐ見据えてくるのは同じですが、こちらのほうがサスペンス感が強いです。
「遺留物の記憶を夢に見る」一風変わったサイコメトリー能力が見所だったので、事件にまつわる「モノ」をちりばめて。
今回は「モノ」より「ヒト」に重きを置いた感じ。
ゆらゆら揺れるハンモックの上で、夢の中で、浮かぶように、沈むように、交錯する人間模様を俯瞰する…そんなかんじ。
完成
どうしてそんな穏やかな表情をしているのか…は本編で。
何事もなければシーズン1と同じく単行本装画も担当させていただけると思います…が
単行本が待ちきれない方はぜひジャーロ本誌をご購読くださいませ!
よろしくお願いいたします!
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