データ・アプリケーション(3848) 取材(2024/3 1Q後) 書き起こし

製品についての説明

私たちの製品は「生活に必要不可欠な情報のインフラ」です。
実は水道とか電気などのようにデータ連携の基盤である「ACMSシリーズ」はなくてはならないものなのです。
流通・金融・ITなど様々な分野や業種で、クラウド・オンプレミスなどシステムのありかを問わず、企業間や企業内のデータをつなぐ役割を果たし、目に見えないところで日本の社会・生活を支えています。

例えば、物を買う時に「見積もり→発注→〇〇へ届ける」といった流れがあります。その受発注情報(注文書や出荷情報、物流情報など)を安全に、正確に、行えるように支援しているのが当社のソフトウェアです。

物流企業の2024年問題の影響は何かありそうですか?

実際に物流企業の中でEDIが使われていて、おそらく2024年問題が出てきた時に、物流のところの改革はかなり色んなことが起きて我々のビジネスに対しても追い風になってるんじゃないかなという風には思っています。

投資家側からすると今回インパクトのある数字が出てきたと思ったのですが、業績の全体感について率直に今回の決算をどのように評価されてるのでしょうか?

全体としてはかなり良かった。1Qは出来過ぎなほど。
これが最後まで続くかどうかはまだわからないですが、良かったと思います。

大型案件の受注が数字的にはインパクトがあると思うんですけれども、今回良かった要因は何だと思いますか?

まず数字で言いますと、パッケージで大型案件が獲得できた事やサブスクが横ばいに見えてるが実は良くなっていることが挙げられます。
将来的に数字が上がるのはサブスクの方なので、サブスクがしっかり進捗してる事が我々としては手応えを感じています。

サブスク自体も、QonQで見ると伸びてるという事ですか?

はい。数字だけ並べると少しわかりにくい見え方になっていますが順調に進捗しています。

サブスクには基本的に季節性はないのでしょうか?

季節性はありません。

従量課金のプランはどういった事で変わりますか?

クライアントの取引先の数でプランが変わります。
我々のいわゆるライセンスのモデルは実際にやりとりするデータ量に依存します。
その数が増えるとライセンスが増えます。例えば、取引先の数が沢山いればいるほど通信の規約も複数のものを使うので規模が大きくなっていきます。

クライアントによってプランがカスタマイズされているのでしょうか?

はい。クライアントによって料金形態が変わるため、値段は結構上下しています。

取引先が急激に増える事はなかなか考えづらいと思うのですが、単価自体が上がることもありますか?

大型案件が受注できると単価も大きくなります。
大型案件はこのお客様がいかに多くの取引先を持っているかどうかが1番のポイントになります。
取引先をたくさん持っている「業種」があります。例えば 物流のお客さんは相手先がすごく多いです。それから大手のSIerさんなんかは100社、200社、300社と受発注やりたい企業を抱えてますから、そうすると規模も大きくなります。おかげさまで国内の主要なそういったサービス企業さんの大半はACMSを採用いただいていますので、お客様に何か動きがあると大きな案件に繋がりやすいです。

今回の大型案件は1件だけではなく比較的大きい複数の案件が重なったのですか?

はい。複数ありました。

今回の大型案件の企業は、どういった理由で契約されたのですか?

製品側のライフサイクル。既存のお客様のバージョンアップが今年集中しています。

バージョンアップや切り替え需要は2Q、3Qと続きますか?

今期は継続すると思います。

今年にバージョンアップや切り替え需要が集中する理由にインボイスは関係ありますか?

インボイスはそこまでのインパクトはないです。EDIそのものの通信回線ISDNが終了する事や先ほど申し上げたように、既存のお客様のバージョンアップの方がインパクトとしては大きいです。また、EAIなどの企業内のデータ連携の取り組みも今年は順調に推移しています。

データ・インテグレーション(データ連携)領域だけで開示できるぐらいの数字になるのはいつ頃ですか?

EDIやEAI、ETLを全部まとめて1つの方法でできることが我々の強みです。
EDIの部分とデータ連携の部分は被っているので細分化することで複雑になり逆に誤解が生まれてしまう可能性があります。
出したいのですが見せ方に悩んでいます。

そうなると数字の見え方としては1社あたりの単価が上がってくっていくような感じになりますか?

そういう見え方にはなると思います。

今期の通期予想の時点で大型案件については折り込んでいたのでしょうか?

大型案件に関してはある程度織り込んではいました。ただ、想定よりも順調に推移したという印象はあります。

1Qの上振れた利益を2Q以降で何かに使う予定はありますか?

売上が伸びた分だけ利益が伸びる構造ではありますが、単純に通気の数字が1Qの4倍の数字にはなりません。
移転の部分を一応予算には織り込んでますが上振れの要素もありますし、採用関係も少しお金をかけているので数字がブレる可能性もあります。
このあたりに想定よりもお金を使うかもしれないと思っています。

採用は順調ですか?

全体感としては厳しいと思います。
簡単には採獲れていないです。
手を変え品を変え新しい試みをしながら採用を頑張っています。

採用の部分がボトルネックで、今後グロースが鈍化する懸念はありますか?

全体で言うと当社のビジネスはいわゆる間接販売が中心なので、全体感としてはそこまでのリスクではないと思っています。
ただ、今チャレンジしているそのEAIのデータ連携の領域は我々自身で作っていくことが非常に重要なので優秀な人材が1つのポイントになります。
なので採用に力を入れています。

今回の決算後(2024/3 1Q後)に多く来ている質問は何ですか?

・大型案件って何?
・前受金が増加している理由は?(35:26)
・会社の移転費用はいつ計上されるのか?
・上方修正しないのですか?
・流動性をどそうにかしてほしい
…などです。
決算後は機関投資家からも個人投資家からも問い合わせが倍増しました。
※質疑応答をまとめた「2024 年3月期第1四半期決算質疑応答集」がございますのでそちらもご覧ください。

株主優待のカタログギフトは業績が大きく悪化しなければ継続される?

今のところやめる話は全くないです。

キャッシュは何か使い道を考えている?

長期的には事業の成長に使います。それ以外では株主に還元を考えています。
株価が上がって配当性向に割安感が少しなくなってきてるのでどこかのタイミングで配当を上げる可能性もありますがまだ今は考えてないです。


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