
思い出の場所は地雷密集地。
タイトルで既に大体のことは語れている気もしている。
私は先日、自分で過去に埋めていたらしい地雷を踏んでしまった。
完全に油断していた。
まさか自分で仕掛けていた罠に引っかかるなんて、、、
やってしまった感がすごかった。
元カレと別れて1ヶ月。
特に悲しいこともなかったし、正直
あっちの方が絶対に後悔してるわ、
こちとらノーダメージだからな、舐めんなよ
しばらく勝手に沈んでろ(^^)
くらいに思っていた(凄く口が悪い)。
しかし私は、自分の手で地雷を埋めてしまっていた。
それは、
地元を案内したこと
である。
よく失恋すると、相手が好きだったものや、思い出の場所などが嫌いになると聞く。
私の周りでも、
ミスチル聴くと元カレ思い出す
とか、
よくこのコメダ元カレと来たわ〜
とか、頻繁に話題にのぼる。
(ミスチルにもコメダ珈琲にも、何の罪もないし、ここで固有名詞出してしまってごめんなさいの気持ち🙇♀️)
私の場合は、よく下北沢や渋谷、新宿近辺でご飯食べたりショッピングしたりしたが、正直なところ
「ここ」
という思い出の場所はないし、別に一緒に行った街やお店に対してなんの嫌悪感もない。
だって、別にそれらの街に対して特別な思い入れなんかないし、そもそも私が選んで入ったお店なんてほぼなかったし…。
さらに、共通の趣味もよく考えると多分あんまりなかった気がする。
私が好きだと言っていた芸人のラジオを土日で全部聴いてくれた時は流石にビビったが、ありきたりな感想しか返してこなくて、
これ、たぶん聴いてないな。もし聴いてたとしても、
面白いって言葉は完全に嘘だわ。心がこもってない。
と感じたことだけなんとなく覚えている(もう既にちょっと嫌いじゃん笑)。
逆に私から歩み寄ったことといえば、相手と共通の話題を作るために、Netflixで梨泰院クラスを一気見したくらいだ(普通に面白かったから満足している)。
こんな感じだから、完全に油断していた。
相手が年明けくらいにプチ観光したいとか言い出し、私の地元に遊びに来た。
都心から電車で40分くらいだから、割とアクセスしやすく、半日あれば楽しめるプチ観光地。
街並みを歩いたり、地元のおすすめスポットを何ヶ所か巡った。
観光地は、普段あまり行かないため、別に問題なかったが、私がよく行くお店、お気に入りのお店も紹介してしまった。
まだ私が相手に対して好意を持っていた頃だったから、仕方がないことだったんだと思う。過去の自分の行動をあれこれ非難したところで、もうどうしようもない。
地元で一番好きな本屋さん。
落ち着いた雰囲気、豊富な品揃え、本棚の配置、シーズンごとに変わるおすすめ本のコーナー、流れているBGM、店員さんの接客、などなど、、、
全てが私にとって心地よくて、買いたい本があるとかないとかに関係なく、時間があれば立ち寄るくらいに好きな本屋さん。
私はそこを案内してしまっていた。
時は流れ、
先日、私は久しぶりにその本屋さんに立ち寄った。
入るまで全く予期していなかった。
本屋さんに入るや否や、
なんか気分がすぐれなくて、心拍数が上がってきているような感覚があった。
頭では理解できない何かが起こっているような感じ。
細胞が拒否反応を示している感じ、とかの方がしっくり来るかもしれない。
そこで私は、
あ、たった今、私は地雷を踏んでしまったんだ
と自覚した。
私は、自分にとって居心地の良い場所に土足でズカズカ入られたような嫌悪感に襲われた。
今までは大好きだった場所が、自分が蒔いた地雷のせいで大嫌いな場所になりそうなのが、
怖くて、悲しくて、悔しくて、仕方なかった。
別れて初めて、自分って惨めだな、と思った。
10分くらい滞在したら一度フロアから出て、
少し気を紛らわせたら再度本屋さんのフロアに入って、
気分が悪くなりかけたらまたフロアから出て、、、
こんな不審者みたいなことを1〜2時間して、やっと拒否反応なく本屋さんに入れるようになった。
克服ってまさにこういうことなんだなって、身をもって感じた瞬間だった。
埋めた地雷はまだまだ回収しきれていないだろうが、また次に本屋さんに行った時には、スムーズに入店し、快適に過ごしたいと心から願っている。
そして私はこの日、
死ぬまで添い遂げる覚悟のない異性に対して、地元や自分の大切な場所を案内することはやめよう
と強く心に誓ったのであった。