初めて借りたあの部屋は、
初めて借りたあの部屋は、まるで昭和の時代を象徴するような生活環境を僕に提供してくれた。
2階建てアパート
台所は廊下側に面して
風呂なし、幸いにトイレ付
そして畳部屋。
南側に窓があり洗濯物は屋内でもよく乾く、そして、春秋の昼下がりに畳で昼寝。
夜はもっぱら布団を被って、なけなしの給料を叩いて買ったPCでゲームに夢中。
お金の無いときに夕飯を食べるか?
銭湯に行くか?
迷った。
母への電話。
友人と池袋でオールナイトの映画を見に行った。
コインランドリーで見かける風呂上がりのあの子にドキドキしてみた。
銭湯の帰り、電柱に光る街路灯越し、澄んだ空気の中にいる月が見えた。
あのころ見えていた色は何色だったんだろう...
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