波のカナタ 高3_2 保健室

晶 功 2

 朝の保健室。晶は、ベッドに横になる。佐々木功が布団を掛けて晶に笑って声をかける。
「ゆっくり休んで早くよくなってね。モキュ♡」
晶は、思わず佐々木功の手首を掴む。
「行っちゃダメ」
「どしたのー? 甘えんぼさんだねー」佐々木功が
戻ってくる。
「悪い?」
「いいよ。よしよし」功は、晶の頭を軽く撫ぜた。

「__ありがとう」
「気にすんなって」
「功」好き
「ん」
「いつも、ホントごめんな」大好き
「許さん!……てなんか知らんけどw」佐々木功は、イスを持ってくると晶のそばに座った。 晶、目を瞑る。
「あ。歌でも歌おうか。モンチュウのテーマ」え。要らね。
晶は寝てしまった。佐々木功は、窓から外をぼんやり見ている。功は、一限が終わると休み時間に教室に戻る。二限は体育で、女子が着替えるため他クラスに出て行く。

クラスメイトが声を掛けてくる。
「さっさん。どしたの。遅刻か?」
「うん。晶が気分悪いって。保健室で付き添ってた」
「フーン。桑ちゃん大丈夫?」
「うん。たぶん」陸達が話に入ってくる。

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佐々木 功です。え。ありがとう。晶ー!なんか挨拶だって。晶です。え? えっと。え。柚子です。お金は大事だよ〜♪お気持ちだけで。