刺草ノ断想 file:1
Twitterアカウント タケ-刺草-(@Take_irakusa )にて #全読 及び #甘い言の葉 #一行だっていいんだ詩 などの参加作品に引用RTを付け書かせて頂いた感想文をこちらでまとめてみます。
1.単調なモノトーンの中に見える彩度。噛み熟(こな)すように、オレンジ(夕)を皮ごとゆっくりと食す夜の幕。感情表現と情景描写が上手くシンクロした切なくも美しい作品ですね。
2.沈む心…。
「私(シ)」を分かつまで、乖離を願う今日と自己存在とのお別れ。震える大気を置き去りにあぶくを上げ、混ざり合う水圏。
表現力が豊かなとても面白い一行だと思いました。
3.心地いいオノマトペが、可愛い海月の姿を脳内に浮かばせています
潮流に流されながらも、自分流を柔軟に貫く強さを感じます。遊泳する楽天的なクラゲがとても微笑ましく、楽しく読めました。
4.「透けて見える」という可視化された見えない心。見せたくない、見て欲しくない透明な硝子細工。美しくも儚い、筆者の言葉選びの上手さが込められた一行だと思いました。美しくも儚い、筆者の言葉選びの上手さが込められた一行だと思いました。
5.離れたがらない長針と短針。
『あなた』からの贈り物は、時間を教える機械では無く。記憶の保存容器なのでしょうか
新たな門出の機会(チャンス)とも感じ取りました。
6.乗車中の情景かな
風に急かされて、
窓を叩く雨の音が聴こえてきます。
筋になり、やがて去って行く雨粒と
残る名残惜しさ。
雨と車窓との一瞬の逢瀬を
スローに感じられる…
そんな一行に感じました。
7.確かめる愛、懸ける想い。
温もりを求める指の先へと告げる
枯れぬまま散った美しい花の冷たさ
その瞳と愛を手に入れるのは
時を経て目覚める華(記憶)の中か
夢を見て目覚める君の中なのか
悲しいだけだは終わらない、
艶めいた美しさを感じる作品だと感じました。
8.「こんな」と、否定とも取れる言葉を全力で自己への肯定に変えていく。そんな強い意志が感じられます。
出来る事を知り、
出来ないことを悟り、
可能な範囲で可能性を高める。
筆者の環境、感性が色濃く投影された一行に感じました。
9.「死」を、生命の終わりの「枯れる」や、照明に見立てて「消灯」と言い換えても面白いかも知れません
少しずつ水滴になるが、読者の脳内にポタポタと水が落ちる音を産み出し。なっていったで、月の終わりとの水母としての始まりを感じさせてくれてます。
10.花に重ねる美、失うことの哀しさ。
散る=「死」では無いという。
花々の特性を上手く掴んだ作品だと感じました。
「戦(おのの)き」は戦慄の震えでは無く、喪失を覚えながらも美しいと思ってしまう自己への危惧なのでしょうか。
読んで下さりありがとうございました。
また、折を見てfile:2.3と纏めていこうかと思っています。