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■vol.68【20スロタイプ別】2022年を数値で振り返る其之三

本日は【スロットタイプ別】に2022年を数字で振り返っていきたいと思います!(※明日は機種別を予定しています)

平均稼働だけの数字だと順調に業界が回復しているように見えまずが、実際は市場の総台数(低稼働店)が減り、平均稼働を押し上げる形になっているという数字のマジックなだけ。


―2022年スロットタイプ別稼働

まずは20円スロット部門の「タイプ別稼働」から
種別     2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 8,239 8,164 9,134
ART/AT     7,807 7,493 7,882
スマスロ 0 0 16,430
ジャグラー 9,572 10,254 10,940
Aタイプ 4,985 5,027 4,273
RT 6,007 5,721 6,012
30φ ART/AT 10,203 7,610 7,257
30φ Aタイプ 8,098 8,379 8,523

2020年12月~2021年12月にかけては5号機の撤去が進み、スロット部門の低射幸化が進んだこと、また対称的に4パチ部門の高射幸化が進んだことも稼働低下に拍車をかけました。しかしながら2022年7月「6.5号機」登場、そして11月「スマスロ」の登場により、高射幸化が進み、2022年12月現在は最も高い稼働となっています。

先日のパチンコタイプ別の推移と異なり、それぞれのタイプ別に異なる動きをしていることが特徴的です。平均稼働の上昇に関して、台数シェアの多い「ARTAT(6~6.5号機)」「ジャグラー」の稼働アップが大きく寄与していることがわかります。

続いて「台売上」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 21,689 20,242 23,297
ART/AT     22,188 21,106 22,970
スマスロ 0 0 57,695
ジャグラー 21,756 21,744 20,108
Aタイプ     13,132 12,837 8,714
RT     13,798 12,045 9,902
30φ ART/AT 42,855 24,421 25,835
30φ Aタイプ 16,132 17,357 14,380

そして「C単価」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 2.63 2.48 2.55
ART/AT     2.84 2.82 2.91
スマスロ 0.00 0.00 3.51
ジャグラー 2.27 2.12 1.84
Aタイプ    2.64 2.55 2.04
RT     2.30 2.11 1.65
30φ ART/AT 4.20 3.21 3.56
30φ Aタイプ 1.99 2.07 1.69

20スロ部門の平均C単価は下がっていますが、高C単価部門の「ARTAT」「スマスロ」の数字が上がっています。そして「ジャグラー」は5号機ジャグラーが無くなったことによりC単価がさがっており、これが20スロ部門全体のC単価減少の要因となっています。現在のS高支持率機「Sカバネリ」「S新鬼武者」のC単価帯は2.8~2.9円程度であり、現在の「ARTAT」のC単価と同程度、「スマスロ」は3.5円となります。
これは現在好調の2機種の数字から、お客様にとって遊技し易い(リスクとリターンのバランスが適度)機種の基準となるのではないかと考えられます。

また「ジャグラー」はC単価が下がっているにも関わらず稼働アップのため、”遊びやすさ>射幸性”であると考えることができます。

次は「勝率」と「利益率」の変化をみていきます。
「お客様の勝率」

種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 36.1% 36.4% 37.4%
ART/AT     36.2% 36.7% 38.4%
スマスロ 0.0% 0.0% 36.4%
ジャグラー 36.0% 36.5% 36.7%
Aタイプ     37.0% 36.3% 35.4%
RT     37.1% 37.2% 38.7%
30φ ART/AT 37.0% 36.5% 38.5%
30φ Aタイプ 33.7% 33.0% 33.5%

「利益率」です。
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 13.8% 14.2% 14.2%
ART/AT     13.3% 13.8% 13.2%
スマスロ 0.0% 0.0% 16.5%
ジャグラー 13.7% 15.5% 14.3%
Aタイプ     14.7% 15.8% 20.4%
RT     12.0% 13.0% 7.6%
30φ ART/AT 18.0% 10.4% 13.2%
30φ Aタイプ 12.4% 15.7% 16.6%

いかがでしょうか?やはり「ジャグラー」「ARTAT」など「勝率」が高いタイプの方が稼働は上昇する傾向になっていると思われます。設定の見せ方、入れ方、こだわり、勝率管理などいろいろな戦術があると思いますが、それらが総合して、如何にお客様に”自分だけ得した”と思わせることができるかがポイントではないかと思います。勝率(=勝ち体験の頻度)もその一つ。

続いて「台数シェア」と「稼働シェア」です。
「台数シェア」

種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 37,299 33,552 35,932
ART/AT     15,214 13,653 13,742
スマスロ 0 0 4,014
ジャグラー 14,369 13,273 12,949
Aタイプ     1,166 1,014 657
RT     1,870 1,557 788
30φ ART/AT 2,383 1,689 2,010
30φ Aタイプ 2,298 2,365 1,772

「稼働シェア」です。
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
20スロ部門平均 34.6% 31.8% 33.9%
ART/AT     14.1% 12.9% 13.0%
スマスロ 0.0% 0.0% 3.8%
ジャグラー 13.3% 12.6% 12.2%
Aタイプ     1.1% 1.0% 0.6%
RT     1.7% 1.5% 0.7%
30φ ART/AT 2.2% 1.6% 1.9%
30φ Aタイプ 2.1% 2.2% 1.7%

最後に「市場台数の推移」をみていきたいと思います。
【市場総台数】

種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
市場総台数 406,215 390,749 380,096
20スロ部門平均 126,065 115,128 111,439
ART/AT     57,369 53,478 50,521
スマスロ 0 0 7,531
ジャグラー 39,682 34,838 32,061
Aタイプ     6,232 5,415 4,089
RT     8,551 7,497 3,694
30φ ART/AT 6,308 6,104 7,816
30φ Aタイプ 7,923 7,796 5,727

先日お伝えしたように【市場総台数が大きく減少】している要因は4パチ部門では、特に「甘デジ」「ちょいパチ」「海シリーズ」の減少が大きく、これらは”シニア層”また”低単価遊技層”の減少を示していると考えられます。

20スロ部門はすべてのタイプ別で市場の設置台数が減少していることがわかり、中でも「ARTAT」「ジャグラー」の市場台数が大きく減少していることが目立ちます。

ここまでの数字を私なりに解釈してまとめてみます。

―2020年~2022年までの推移まとめと考察

【C単価】=お客様がもっとも遊びやすいC単価帯は2.8~2.9円ではないか。これは現在の2強、2大高支持率機種である「Sカバネリ2.8円」「S新鬼武者2.9円」が証明していると思われる。

【勝率】=昨日の4パチまで含めたすべての傾向から、勝率と稼働はプラス相関が強い。SNSなどで設定や出玉がフォーカスされることが多いが、それは“遊技動機”であって“再来店動機”ではない可能性があるため、(出玉重視でないジャグラーの勝率アップが稼働に繋がっていることから)勝率にも注目して営業を組み立てるべきではないか。

P業界の准教授@Pラボラトリー
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