能動的サイバー防御、法案提出遅れる…
こんなニュースが目に入って来た。
「サイバー法案、年内見送りへ 首相交代で設計議論停滞」(共同通信)
このニュースから次の2つの事がわかる。
能動的サイバー防御に関する関連法案の成立が遅れそう
「サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議」は令和6年8月6日に開かれた第3回の会合以降、開催されていなかった。
様々なサイバー攻撃の脅威にさらされている中で、議論や法案の成立が遅れるのは、非常に残念。
個人的には、政局に関係なく、必要な議論はして欲しい。もちろん日本の課題はサイバー領域だけではないのは知っているけれども、やろうと思えば議論を勧められない訳じゃないと思う。内閣は存在している訳だし。
有識者会議の議事要旨を見ていても、別に大臣が議論に大きく関わっている訳じゃない。だから、粛々と前に進めて欲しかった…。
文中で「経済対策を巡る与野党協議に力を入れざるを得ない状況に陥っている。」とあって、そっちに時間がとられるからこっちは後回し、という事なんだろう。というか、協議して決めるのは本来当たり前で、政治家はそれが仕事なんだから、頑張って進めて欲しい。
因みに、「与党が過半数を割って協議せざるを得ない」という事に関しては、工藤勇一氏の次のポストを思い出した。
何が言いたいかというと、数の力で強行採決が簡単にできてしまう環境より、強行採決できなくなった今こそ、より良い議論をしてもらい、国益に資する判断をしてもらえるのではないだろうか?
スピードが遅くなるのは残念ではあるけれど、よりしっかりとした議論ができるという面もあるので、現実的に考え、より良いものを、なるべく早く実現してほしいと、そう願わずにはいられない。