看護師の感染症流行時での患者の情報収集

心拍数や体温などの生命兆候、いわゆるバイタルサインの確認のほか、顔色や食事の量など、担当する一人ひとりの患者におけるさまざまな情報収集は、看護師の仕事にとって、とても重要です。しかし、感染症流行時には、医師や看護師らに感染が拡大することで医療崩壊を招かないためにも、病室への看護師の出入りを制限する場合があります。単に接触の機会が減るだけでなく、病室で不安な生活を過ごしている患者とのコミュニケーションの確保もままなりません。そこで東京都のある病院で導入されたのが、患者が自分のスマートフォンのアプリを使って、看護師とのやりとりができるシステムです。
まず、患者が自分で体温を測って数値を入力したり、どれくらいの食事の量を食べられたなどの情報を入力します。すると瞬時にナースステーションの端末に表示され、直接話さなくても患者の情報が伝わる仕組みとなっています。接触を減らすことで職員の安全を守ることができると、この病院の看護部長は話します。続けて、限られた時間と資源を上手に活用しながら、患者の情報収集をしなければなりません。緊急時はナースコール、そうでない時はアプリと使い分けて日々の業務効率化を図っていきたいと、前向きに取り組んでいます。
患者側からも、「ちょっとした体調変化で看護師を呼ぶことに抵抗があったが、アプリで気軽に相談できるので助かった」という声も多いそうです。このように感染症流行などの緊急時には、画期的な患者の情報収集を行いながら、少しでも看護師の負担軽減につながることが望まれます。また、緊急時に限らず、看護師のアセスメントスキルは必要不可欠であるため、苦手と感じる人は専門サイト「アセスメントを考察 [看護 the WEB]」などを読んで克服に向けて努力することをおすすめします。