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#0213【終わりは新たな始まり(旧約聖書、ラケルの死とイサクの死)】
1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。今週は旧約聖書の物語です。
神の導きで安住の地を見つけたヤコブ(イスラエル)たちですが、そこからベツレヘムへの旅をしている途中にラケル(ヤコブの二人の正妻の一人。もうひとりはレア。二人は姉妹。ラケルが妹)が産気づきました。
(前回:No.212【ペテンと復讐の嵐(ヤコブの娘に起きた悲劇)】)
<>内は旧約聖書からの引用を基に記述。
<ベツレヘムへの道のりにまだかなりの旅程が残っている中、ラケルが産気づきましたが、難産でした。
ラケルが産みの苦しみをしているとき、助産婦は彼女に「心配ありません。今度も男の子ですよ。」と伝えました。
ラケルが最後の息を引き取ろうとするとき、その子をベン・オニ(私の苦しみの子)と名付けましたが、ヤコブによってベニヤミン(幸いの子)と呼びます。>
ラケルも思えば、激動の人生でした。
行き倒れていたヤコブにいきなり唇を奪われる。
私のことを好きだといったヤコブは父ラバンに騙されてまず姉のレアと結婚して、14年放置される。
結婚後もなかなか子どもを授からず、召使いのビルハを夫に差し出し、見かねた神の計らいでラケルとヤコブの間にヨセフが誕生しました。
夫は流浪の旅を続ける。そのたびに死ぬような思いを重ねていたことでしょう。
そして、最後はベニヤミンの出産で命を落とす。
ラケルの方がレアよりも容姿に優れていたとのことですが、レアとヤコブの間には6人の息子が誕生していました。
非常に前時代的な対比です。男性と女性の役割、ジェンダー論に大きな影を落としている箇所だといえます。
<ヤコブはベツレヘムから父イサクのいるところへと行きました。その場所は、イサクだけでなく義人アブラハム(イサクの父)も滞在していたところです。
そこでイサクは百八十年の生涯を終えます。イサクの息子、兄エサウと弟ヤコブの手によってイサクは葬られました。>
アブラハムとの対比ですね。彼の息子であるイサクとイシュマエルの手によって葬られた。この二人の兄弟も仲違いをしていた時期がありました。
イサクが死に、ヤコブたちも年を取り、旧約聖書の物語は次の世代へと紡がれていきます。
引き続き、旧約聖書の物語シリーズは1、2か月に一度の頻度で取り上げます。
以上、今週の歴史小話でした!
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