0009-20170507【フランス政治制度の変遷と大統領選挙後のポイント】
今日はフランス大統領選挙の投開票日です。無所属・中道派のマクロン候補が極右派のル・ペン候補に対して優勢を維持しています。
投票結果については待つしかありませんが、フランス政治制度の変遷を確認しつつ、大統領選挙後のフランス政治におけるポイントを解説します。
フランス革命(1789年)~王政復古(1815年)
フランスの政治制度ですが、1789年にフランス革命が勃発するまではヴェルサイユ宮殿にイメージされるブルボン王朝による絶対王政の時代でした。
1789年にフランス革命が起きると一旦、イギリス式の立憲君主制を目指す動きが進みますが、1792年に共和政宣言がなされ「第一共和政」が成立します。
フランス国王ルイ16世は議会による裁判の結果、ギロチンによる死刑に処されました。
第一共和政では、初期は穏健派が権力を握ったものの、フランス革命を潰そうとするヨーロッパ王室の各国との戦争と物価高騰によって疲弊した市民たちの急進化を背景に「ロベスピエール」という人物が権力を握ります。
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