2024.03.23【新聞解説ながら聞き+社説から見る現代日本】
おはようございます。今日も新聞解説ながら聞き、元気にやっておりますよ。
■2024.03.23新聞解説Line Up!
①世界の政策金利動向まとめ
②世界の平均寿命の推計結果
③JALの業績予想
④人手不足と鉄鋼市況の関係
■2024.03.23社説からPick Up!
本日も各紙、それぞれの社説を展開しています。今日は読売が取り上げている「性犯罪歴のある人が教育現場で働くことを制限する法案」について、また、毎日・朝日が取り上げている「水俣病訴訟の判決」についてPick Up!したいと思います。
まず、「性犯罪歴のある人が教育現場で働くことを制限する法案」ですが、これは、わいせつ事件を起こした人物が、子供と接する仕事に就けないようにする新しい制度の議論です。日本政府が新しい法案を閣議決定し、国会に提出しました。
この法案では、学校や保育所が、教員・保育士を採用する際に、性犯罪歴を国に照会をし、その採用しようとしている人物に性犯罪歴が確認された場合は、子どもと接する職場には配置しないよう義務付けます。
この性犯罪歴を照合する新システムは、学校や保育所だけでなく、学習塾やスポーツクラブなどの民間事業者にも利用できるようにします。
教育関係者による子どもへのわいせつ事件が後を絶ちませんが、大半の教育関係者は性犯罪とは無縁です。教職員も子どもも安心して過ごせる場となるように制度の整備が進むことを期待します。
続いて、「水俣病訴訟の判決」についてです。日本の高度成長期の負の側面である四代公害病の一つ、水俣病。2009年に施行された水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済措置の対象者は、原則として不知火海沿岸9市町に1年以上居住した人に限られてしまっており、救済対象に「線引き」が設けられています。
熊本、鹿児島両県などの住民ら144人が国と県、原因企業のチッソに損害賠償を求めた訴訟で、地元の熊本地裁が昨日3月22日に判決を出しました。こちら熊本以外でも提訴されており、昨年9月には大阪地裁で判決が出ています。
大阪地裁では、原告側の主張の大半が受け入れられて128人全員への賠償が命じられました。一方、今回の熊本地裁の判決では損害賠償を求めている1400人のうち初期に提訴した144人については、144人全員の賠償請求を退けました。
大阪地裁でも熊本地裁でも同様の主張が展開されましたが、司法判断が分かれる事態となり、熊本訴訟の原告側の落胆は大きく「被害を直視していない」と反発し、控訴の方針を表明しました。
特措法の理念・精神に則った公平で、納得感のある救済が認められることを期待しています。
■2024.03.23 社説一覧
[社説]自由を奪われた香港の将来を憂慮する - 日本経済新聞
社説:子供への性犯罪 教育者に適任か厳しく確認を : 読売新聞
社説:洋上風力発電 EEZ利用で活路は開けるか : 読売新聞
<主張>大谷の通訳解雇 混乱収拾へ真相の公表を 社説 - 産経ニュース
<主張>能登行幸啓 国挙げて復興を進めたい 社説 - 産経ニュース
社説:水俣病被害の判決 国は幅広い救済に動く時 | 毎日新聞
社説:進む教科書デジタル化 深く学べる環境づくりを | 毎日新聞
(社説)水俣病の救済 政府は責任を免れない:朝日新聞デジタル
(社説)WTOの改革 紛争解決の機能 回復を:朝日新聞デジタル