魔法少年☆ワイルドバージン(公開まであと9日)
こんばんは今田です。いまだと読みます。
ワイルドバージンの監督である宇賀那さんとは舞台『甘い匂い』で知り合いました。ふと思いましたが、わざわざタイトルの前に「舞台」とつけるとまるで舞台じゃない『甘い匂い』もあるみたいですよね。そうでもないですよね。いろんな人がいていいと思います。
わたしが脚本家&演出家として所属するトリコロールケーキと、宇賀那さんが俳優&監督として所属するブレス・チャベス事業部。双方が繰り広げた血まみれのコラボ作品である舞台『甘い匂い』にも、いろんな人がいました。くしくも今回のワイルドバージンでバージンズのふたりを演じる前野朋哉さんと芹澤興人さんはダブル主演で参加。しかしそのふたりを押しのけてもっとも輝いていたのが誰あろう宇賀那さんでした。
わたしたちトリコロールケーキ(という劇団)はふだん「祖父母に見せるつもりでやっています」と公言してはばかりません。もとの意味は「すべてのセリフをすべてのお客さんに一文字残らず伝えたい。いわんや実家のおじいちゃんおばあちゃんも」というものだったのですが、理念が先鋭化するに伴い、シンプルにとんでもない大きさの声を発するに至りました。いまでは願いが高じてお客さんに「孫を見るつもりで見てください」とはっきり言っています。信じた道を突き通す筋の通ったわれわれです。
ブレス・チャベスのみなさんはわれわれに合わせてとんでもない大きさの声を出しつづけてくれましたが、その結果、みなさんの声はみるみる枯れていきました。ノドにははちみつがいいらしいぞ。誰かがそうつぶやいた数時間後、誰が買ってきたのか、楽屋に見たこともない大きさのはちみつボトルが置かれていました。焼けたノドに直ではちみつを流し込む人々が続出しましたが、中でも段違いに流し込みの量が多かったのが宇賀那さんでした。そしてはちみつ導入後の宇賀那さんには次の効果が現れました。
だんだんふっくらしてくる。
舞台公演はハードな仕事です。激しく動いて汗をかく。どんな役者だろうと痩せていきます。しかし宇賀那さんは違った。宇賀那さんに何が起きたか。繰り返し書くことにべつに意味はないのですが、もう一度だけ書きます。
だんだんふっくらしてくる。
『甘い匂い』には、後藤ユウミさん、持田加奈子さん、嶺豪一さん、中村無何有さんなど、今回のワイルドバージンの出演陣が多数参加していました。前野朋哉さんの熱い演技などを含め、ワイルドバージンとは多数の共通点があるような気がします。
常に真面目で常にふざけつづける。もちろんそれも共通点です。
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『魔法少年☆ワイルドバージン』
12/6より新宿バルト9、梅田ブルク7にて公開
http://wv-movie.com
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