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スリランカで列車に乗車 まさかの2等車で悲惨な状況に・・・シニアの海外個人旅行
2024年2月4日、スリランカ第2の都市キャンディに移動しました。シギリヤから車で約3時間かかります。
この日は、スリランカの独立記念日だそうで、町は大変な賑わいです。王宮や仏歯寺の見学に行きましたが、スリランカの人が多数お参りに来ており、身動きもできないくらいです。
次の日は、マッサージを予約しており、朝10時ごろにお店が手配してくれたトゥクトゥクで出発しました。2時間40分の予定でしたが、終了したのは14時半でした。別途時間が取れれば、詳細を投稿します。
キャンディからナヌオヤまで列車旅
2月6日は、キャンディ駅から列車に乗りナヌオヤ駅まで行きましたが、この日は大変な目にあいました。
8時47分発で12時37分着の列車に乗る予定でした。昼過ぎに到着するので、それから紅茶工場を見学し、チャーターした車でキャンディのホテルに帰る計画をしていました。
ところが前日の夜に、列車の切符は取れたが時間が変更になり、昼前出発の列車だという連絡がありました。
列車は各駅停車ではなく、主要駅にしか止まらないので、到着時間も予定より30分ほど遅れるだけということでした。朝早くホテルを出なくてよいので、ゆっくり朝食が取れると喜んでいました。
切符の手配
話は少し戻りますが、スリランカの鉄道の切符は、出発日の1か月前から1等車の指定席券をとることができます。
1等車だけがエアコンがついており、座席も日本の列車と変わらないものです。私たちも当然1等車の切符を手配するつもりでした。
2月6日の列車なので、1月7日から切符が取れます。まだ旅行には出ていないので、日本からネットで切符の手配をしようとしました。
ところが、どうしても朝の時間帯の列車が表示されず、切符の手配ができません。(後日聞いたところによると、時間帯によっては、あえてネットに公開しないものがあるそうです)
仕方なく、スリランカで泊まる予定のホテルに相談し、ホテルで手配をしてもらうことにしました。
手数料が必要なので、自分で手配するよりかなり高額になりますが、日本から手配できないのでこの方法しかありませんでした。
切符の手配が心配だったので、手配を頼んだホテルには何度も確認の連絡をしていました。ホテル側からは、いつも心配はありませんという返事をもらっていました。
話を戻します、ゆっくり朝食を食べキャンディ駅に到着しました。列車の出発は、11時40分ということでしたが、駅には10時30分には着いていました。駅には切符を手配した人が待っていて、私たちの目の前で切符を購入しました。
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改札を通過し、ホームに出ると多くの人がすでに待っています。私たちは、指定席だと思っていたので、手配した人に指定席の場所を確認しました。
何と返事は、席は自由席で早い者勝ちだというのです。席は自分が確保するから、安心していいとも言います。
切符をよく見ると、小さな字で2等車と書かれています。値段は、210ルピーと記載されています。
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ホテルに渡したお金は、2人分で12000ルピー(約6000円)です。何処でどう変わったのでしょうか。すぐに手配を依頼したホテルに連絡しましたが、ホテル側の返事は、手配師に任せているので、よくわからないというだけです。
契約と違うというと、10000ルピーを返却するから、我慢してくれというだけです。到着が予定より30分遅れるだけで、席も確保させるということでした。返金してもらえるというので、しぶしぶ了承して列車の到着を待ちました。
列車に乗車
列車の到着を知らせるアナウンスがありましたが、日本と違い誰も並びません。列車の止まる位置が日本のように表示されてないので、並びようがないのが実態でしょう。
列車はコロンボ発ですので、キャンディ到着時にはすでに満員になっていました。
列車が到着した途端、乗客が我先にと乗車口に殺到します。降りる人が先というルールもありません。私たちは、席は確保するという言葉を信じて、ゆっくりしていました。
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私たちの切符を手配した人が、列車の窓から手を入れて、席を確保したようです。私たちもあわててその席の場所に行きましたが、すでに先客が座っています。
席をホームから手を伸ばし確保していた手配師は、駅員に注意されたため、別の乗客に席を取られたようです。
手配師は、次の駅に到着したら、私たちに席を譲ることに話をつけた。などのことを言っているうちに、列車は出発しました。
列車内の状況
列車内は超満員です。窓は全開で天井の扇風機もガンガン回っています。車内は暑いし、それ以上に通路はぎゅうぎゅう詰めの満員です。列車はものすごく揺れるし、周りの人からは体を押し付けられ、吊革につかまって立っているのがやっとです。
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シギリヤでぎっくり腰になって4日目の妻の腰が耐えられるか心配ですが、どうしようもありません。次の駅に到着しても、席を代わってくれるはずの人は知らん顔です。
さらに、主要駅にしか停車しないと聞かされていた列車は、すべての駅に停車しています。1等車でもなく、座る席もなく、特急列車でもない各駅停車の列車です。しかも、蒸し暑くぎゅうぎゅう詰めの車内です。
私は騙されたと感じて、怒りがこみ上げてきました。
妻は、気持ちを切り替えスマホの翻訳機能を使い、近くの人と会話を始めています。私たちが日本人だとわかって、すぐに打ち解けて話をするようになったようです。ただし、列車の窓も扉も全開で機関車の音がうるさく、会話もなかなか聞き取れないときもありました。
いつの間にか妻は、話をしたお兄さんに席を譲ってもらっていました。立ちっぱなしで数時間後、やっと乗客が減り私も座ることができました。
ナヌオヤに到着
列車はキャンディを出発してから、4時間後に私たちの目的地であるナヌオヤに到着しました。時刻は15時30分です。
予定では、ナヌオヤで紅茶工場を見学し、車でキャンディに帰ることにしていました。しかし、長時間列車で立っていたのと、固い椅子に座って揺られていたため、治りかけていた妻の腰が悪化していました。さらに、キャンディまで車で3時間以上かかるとのことなので、結局、紅茶工場の見学は、あきらめざるを得ませんでした。
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ナヌオヤまで列車に4時間もかけて行った1日が、無駄になりましたが、noteの記事を書く材料になりました。
後日、切符の手配を依頼したホテルには、苦情を入れて、手配料金はすべて返金してもらいました。ホテルからは、鉄道の社員に依頼していたそうで、自分たちも騙されていたとの返事をもらいました。
お金は返ってきましたが、妻の腰が悪化したことで、その日以降の観光を縮小させなければなりませんでした。
旅行ではトラブルにあうことも時々ありますが、終わってしまえばよい話のタネになります。
今回の列車の状況も、2等車がどんなものかかが身をもって体験することができました。
余談ですが、満員列車の中でもカゴに果物や水などを入れて、車内販売のおじさんが次々ときます。満員で、ほとんど身動きできないのに、車内販売のおじさんは、品物の名前を連呼しながら、すいすいと移動していきます。スリランカ人の商魂のたくましさが、伝わってきました。
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