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『ゆいまーる』の気持ちをこれからも大切にしたい
みなさんこんにちは、工藤です。
先週の記事で、沖縄県で仕事を始めた頃のお話をさせていただきました。
私は沖縄生活で日々たくさんのことを学びました。その中でも特に印象的だった言葉・考え方があります。
それは、『ゆいまーる』の気持ちを持つことです。
今の社会状況だからこそ大切な考え方だと思います。
🥚ゆいまーるとは
ゆいまーるとは・・・
ゆい(結い・協同)+まーる(廻る・順番)を合わせた言葉で、「助け合い」や「相互扶助」の意味を持ちます。
その歴史は古く、元々は生産性を高めるために自然発生したとても重みのある言葉・文化です。
引っ越し前に予習をしていた私は、その知識だけを詰め込んだ状態でした。
ところが、現地で体感する『ゆいまーる』は想像よりずっと奥深いものでした。
🥚現地で体験したゆいまーる
私は知り合いが一人もいない状態で沖縄に引っ越しました。
また、東京との生活ギャップを理解していなかったため、日常で困ることがたくさんありました。
スケジュールの都合もあり、車どころか自転車も購入せず初日の勤務を迎えてしまい。
移動手段がない。
どこで何を買えるのかもわからない。
急に変わる天気にも驚きました。
私にとっては初めてのことばかりで、転居早々、やっていけるのか不安な気持ちになったのを覚えています。
ところが、沖縄生活の長い人たちにとっては、特に珍しいケースではなかったはずです。
国内外からの旅行者や、様々な地域からの移住者。その受け入れは日常的な出来事なのだと思います。
勤務終了後の遅い時間に、現地の同僚が遠方まで車に乗せてくれて、生活用品をそろえる買い物に付き合ってくれたり。
宿泊したペンションでオーナーが衣類のアイロンをかけてくれたり。
飲食店のオーナーが無償でBリーグ(プロバスケットボールリーグ)の特等席のチケットを提供してくれたり。
趣味でトレーニングをしていた体育館で、初対面の人から運動指導を求められ仲良くなったり。
毎日の小さなコミュニケーションが、明らかに私が住んでいた東京や千葉とは違っていました。
弱い立場の人間を自然と助けてくれる。
人の繋がりが広がっていく土壌がある。
私にとっては大変ありがたいことでした。
🥚これからも大切に
もちろん、全てが良い面だけというわけでもありません。
生まれ育ちが沖縄県の友人から聞いた話をご紹介します。
「沖縄は縦横無尽に人の繋がりがあります。それが面白さでもあり、難しさでもあります。家族や親戚・友人が多い人はどこでも食べ物を提供してもらえるなど、生活に困ることが無くなっていき、最終的には人生の豊かさに繋がるのではないでしょうか。
その反面、その繋がりからはみ出てしまうと非常に生活しづらくなってしまいます。家族や親戚が少ない人もいるし、大人になって繋がりから外れてしまう人もいる。移住してからうまく溶け込めない人もいるはずです。私はその両面を知っているので、どちらの人たちの気持ちもわかります。沖縄にはその両極端の人たちがいると私は思います」
このように、ゆいまーるの関係性にも両側面があるのだと思います。
いま、私は千葉県に帰省をしています。
どうしても環境が変わると、自分も流されてしまいます。
距離を置く関東圏のコミュニケーションに合わせてしまう自分…。
困っている人を積極的に助けていただろうか?
関係性が希薄すぎず、密着しすぎず、いまの環境に適切な関係性をつくっていきたい。
誰かの役に立つことがあるなら、臆せず行動していきたい。
もう一度、ゆいまーるの精神に教わったことを思い出して、日々を過ごしていくようにします。