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13歳に立ち返って、自分なりの答えをつくる楽しさを体感してみる
みなさん本日もお疲れ様です、工藤です。
先週の記事で、「感性思考」という書籍を紹介いたしました。
物事を考える上で、経験・論理・感性の偏りを作らないことが大切で、自戒も含め、経験や論理に思考は偏りがちという内容でした。
本日は「感性を大切にした思考」と関連した、一冊の書籍をご紹介します。個人的には新たなものの見方や考え方が見つかり、大変勉強になる本でした。
🥚13歳が分岐点
「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考/末永幸歩
「13歳からの・・・」とあるタイトルは、一見子供向けの本なのかな?と思いがちです。
もちろん中学生・高校生も読める内容になっていますが、本来はこのような目的があります。本書からの引用です。
大人の方にこそ「13歳」の分岐点に立ち返っていただき、「美術の本当の面白さ」を体験してほしいというのが、私の願いでもあります。
学研教育総合研究所の調査結果をもとにした本書のグラフでは、「中学生が嫌いになる教科」の第1位は「美術」となっていました。
それに対し、小学校の「図工」は第3位の人気があります。
私も例に漏れず、小学生の頃は図工が好きな教科のひとつでした。
ところがなぜか美術になると興味関心が無くなってしまいました。
本書には、「技術・知識」偏重型の授業スタイルが、中学以降の「美術に対する」苦手意識の原因を作っているのではないかと指摘しています。
その分岐点が13歳ということです。
言われてみると、私も小学生の頃は下手なりに思い切って描いていた絵が、中学生以降は点数で評価されるようになり、「求められる正解」に合わせた作品作りに息苦しさを感じていた気がします。
また、中学から前置きなく始まった美術史には違和感がありました。本来そこから興味が広がっていくはずが、よくわからないまま点数を取るために単語や年号を覚えていたことを思い出します。
私のようなケースを踏まえて、大人も子供も、親子でも、楽しく授業を受けられる形式となっているのが本書の構成です。
🥚「自分のものの見方」を持つ楽しさ
『アート』というワードを見ると、前述の’13歳’と同様に、自分とは関係ない分野だと除外してしまうケースが多いのではないでしょうか。
この本の本質は、アートを通じて『自分のものの見方』や『自分なりの答え』を見つけられるようになることにあります。
例えば、こちら。
これは先日私が某美術館に行った際に鑑賞した作品です。
目がちかちかしそう・・・。
私は、この作品が何を表現しているのか、時間をかけて考えても、角度を変えてのぞき込んでみても、さっぱり分かりませんでした。
本書を読んでも、全然分かりません・・・。
でも、あれこれ考えている時間は楽しい。
誰かと話し合うのはもっと楽しい。
正に子供のようです。
そう言えば、仕事や日常でも、『答えが無い』場面は幾度となくありました。
そんな時、日頃から自分なりの答えを出すトレーニングをしている人と、そうでない人では、きっとアウトプットに差が生まれるはずです。
『13歳からのアート思考』には、そのヒントとなる土台が詰まっています。
全体が6つのクラスで構成され、実際に手を動かしながら、授業を受けている感覚で読むことができます。また、複数人でもチャレンジできる問題が掲載されています。(ネタバレとなるため詳細は割愛します)
忘れていた感覚がそこにありました。
もちろん、読了後に興味を広げて、トレーニングを継続していくことが何より大切なのだと思います。
と言うわけで、私も繰り返し本書を読み直してみます…。