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本当に強い人は誰よりも謙虚だった
みなさんこんにちは、工藤です。
本日は珍しく漫画のキャラクターをトップ画像にしてみました。
鬼滅の刃が話題となって久しい昨今に全くマッチしていない話題だと思いますが…。
『範馬刃牙』という、格闘漫画の主人公です。
私は社会人になってから、ボクシングとキックボクシングを継続していた時期がありました。
今も昔も、少年漫画はなぜか「戦う」描写がほとんどです。
冷静に振り返ると、何でこんなに戦っているんだろう?と思います。
架空の世界で戦う、スポーツで戦う、恋愛でライバルと戦う(?)などなど。
私も幼少期から単純で、ドラゴンボールやスラムダンクをはじめ、戦いの描写で盛り上がっていたひとりです。
その中のひとつが、格闘漫画の『グラップラー刃牙』でした。
学生時代はバスケットボール部なのに筋トレばかりしていた私は、体を鍛えることに夢中でした。
トレーニングを延長していく先にあったのが格闘技という、これも単純な流れだったと思います…。
初めはK-1やPRIDEなど格闘技の試合観戦から始まり。
アクション俳優のブルース・リーやドニー・イェンの動きに熱中して。
フィットネスクラブのボクササイズでは物足りなくなる。
そして、ボクシングジム・キックボクシングジムに通うようになりました。
シリーズ化していた刃牙はそのエネルギー源。
ほとんどの方の共感を得られない気がしますが、とにかく強くなりたかったのですね、その当時は…。
🥚日本を代表する格闘家は誰よりも謙虚だった
率直に言って、私は小心者だったと思います。
今も弱い部分がたくさんあります。
弱い心を克服する代替として、身体を鍛えていた気がします。
当の本人はそこに気付かず、ひたすらトレーニングを継続していました。
そんな頃、フィットネスクラブの仕事を通して一人の格闘家に出会いました。
中井祐樹さん。格闘界ではレジェンド的な存在の方です。
出会ったときは既に引退されていて、私は中井さんの経歴を全く知らない(説明もない)状態でお会いしました。
ものすごい方なのに、本人も周辺の人も、誰もその凄さを話さない。
私はレスリングスクールを指導してくれるひとり、などと今考えると大変失礼な見方をしていました。
中井さんは、誰よりも謙虚でした。
フロントで入退室する際、必ず深々とお辞儀をする。
誰に対しても話し言葉はとても丁寧。
強さの誇示は全くない。
優しい雰囲気がにじみ出ている。
私は中井さんをテレビや雑誌でお見掛けして、後からその偉大さに気が付いたのでした。
日本を代表する偉大な格闘家が、あそこまで謙虚で礼儀正しいのか…。
私は今まで生きてきた自分が恥ずかしく思える程の衝撃を受けていました。
そのフィットネスクラブは営業譲渡となり、特に中井さんと親しいわけでもなかった私はその後お話しする機会はありませんが、今でもずっと中井さんの姿は心に残っています。
私は人に偉そうにしないと心に誓うようになったのは、中井さんのお陰です。
この場を借りて、御礼を申し上げたいと思います。
そして、その後は必要以上に『虚勢』を張ることは無くなり、健康維持を目的として運動を行うようシフトしていきました。
仕事をしていると、上司が部下に対して高圧的な態度を取る場面をよく目にします。
最近の時流でハラスメントの法制化やルール整備が行われ、ある程度の抑止効果があるものの、根本はそこにあるわけではないと私は考えています。
本当に強い人は、人に優しいです。
謙虚です。
それが身に沁みて理解できた時に、リーダー層・マネジメント層のコミュニケーションは変化していくはずです。
その過程でトレーニングと出会うことにはきっと意義があるのだと思います。