
自分のキャリアについて考えるための3冊
みなさん本日もお疲れ様です、工藤です。
私は所属企業の営業譲渡をきっかけに、告知から1ヵ月足らずで失業した経験があります。無職になると、在職時に持っていた肩書きや役職は何の価値も持たなくなってしまいました。
なぜそうなったのでしょうか?
私には流動的な変化に対応する能力がなかった。
一言でまとめるとそれが理由です。
フィットネス業界で10年以上働いていたことは、変化に対しては重い欠点となりました。
まさか自分の所属企業が売却されるなんて…。当時は茫然としてしまいました。
私のようにならないためにも、変化に適応する力は日頃から積み重ねておくべきだと思います。
本日はキャリアを守るための土台となる3冊をご紹介いたします。
仕事選びのアートとサイエンス 不確実な時代の天職探し(改訂『天職は寝て待て』)/山口周
初版の7年後である2019年に、社会環境の変化を踏まえて改訂された新書です。7年経った後も、初版で発していた基本メッセージの重要性は変わることがなく、2つのシンプルな主張に集約されていると冒頭で述べられています。
・仕事選びを予定調和させることはできない。
・自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない。
不確実なVUCAの時代に対する様々なキャリア戦略の書籍が出版されている中、固定的な技術とは異なる考察として、参考になる一冊です。
所々に散りばめられたリベラルアーツ(自由になるための技術)から、思考の幅を広げることができるのも本書の特徴です。
グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略/グロービス経営大学院
国内屈指のビジネススクール、グロービスが出版するキャリア戦略の書籍です。
【分析編】【戦略立案編】【事例編】から構成され、キャリア戦略が体系的に理解できます。ワークシートの数も多く、現在の自分にとって何が必要か、非常に実感しやすい内容です。
私は本書を読んだ後に、インプットするもの、しないものが明らになりました。キャリアの道筋が見えてきたからです。
副次的には、履歴書や職務経歴書の書き方も整理できるようになりました。
ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論/デヴィット・グレーバー
2020年9月に急逝した文化人類学者、デヴィット・グレーバーの著書です。
過激なタイトルのように思える本書は、
・なぜ、やりがいを感じずに働く人が多いのか。
・なぜ、ムダで無意味な仕事が増えているのか。
・なぜ、社会のためになる職業ほど給与が低いのか。
これらの切り口の鋭い「問い」から、社会的価値ある仕事や無益な仕事について考えさせられる一冊となっています。
仕事というテーマはタブーに満ちている。大半の人間が自分の仕事を好んでいないという事実や、仕事に行かない口実を欲してやまないという事実でさえ、それを本当に認めることは、テレビではあってはならないことだと考えられている。
本書には仕事の価値について再考する機会を与えられます。誰でも自分の仕事については近視眼的になりがちです。
耳の痛い話も、自分の思考を固定化しないためには必要なのだと思います。それが変化に対して柔軟な働き方をつくる土台なのだと、私は実体験を通して感じています。