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変化する生活、仕事、つながるテクノロジー。
世界はテクノロジー(技術)でつながっている。人、家庭、地域、社会、あるいは職場、企業、産業の隅々に様々な技術が入り込み、人と人を結びつけ、生活や仕事を支え、変化を後押ししている。
危機が世界に迫ったとき、人々は立ち向かい、その時にも技術を使う。
今や当たり前に使っているスマホも、10年前はまだ国内に浸透しているとは言えなかったと思います。技術の進歩は目覚ましく、私たちの生活に密着しています。
今重要とされている技術、5年後に重要と推測される技術。
本日はテクノロジーの現在と未来を見つめる上で示唆に富む書籍をご紹介します。特にヘルスケアに関連した職種に就く方には参考になる情報だと思います。
タイトルの通り、新しい生活様式に即した100の技術が紹介されています。
医療、生活、仕事、移動、場所、基盤(社会システム)。
大きな分類としては上記の6つ。
全体に目を通すだけでも、昨今のニュースの見方が変わってくるはずです。
また、自社の資源×テクノロジーの掛け合わせで、新たなアイディアが生まれるきっかけとなるかもしれません。
例えば、新型コロナウイルスに関する医療分野の技術として、これらが紹介されています。
・抗ウイルス薬
(ウイルスの増殖を抑える)
・重症化改善薬
(ウイルスがもたらす重症状を改善)
・ワクチン
(ウイルスへの免疫をつくる)
さらに、ワクチンはこちらの領域に分類されています。
(現在、臨床試験中のワクチン)
重症化予防・発症予防・ウイルスの排出期間短縮
(将来、実用化が期待されるワクチン)
ウイルスの排出期間短縮・感染予防
新型コロナウイルスの対策と一言で言っても、様々なアプローチがあり、その開発背景を理解すると、ワイドショーのように『早くワクチンを開発してくれよ』などと無責任なことは言えなくなります。
ご承知の通り、現在急ピッチで上記技術の開発が進められていますが、本来は10年前後の時間をかけ、安全性を高めて実用化されるテクノロジーもあると本書では述べられています。
スピードを上げる開発にはリスクも伴うということです。十分なデータが得られず有効性や安全性が完全に証明できなくなることもあるからです。
PCR検査をはじめとした『あるべき検査体制の構築』も同様に、模索している背景を知ることで、社会の動きを掴みやすくなると思います。
本書では、今重要とされる技術、5年後に重要とされる技術について、ビジネスパーソン(7割強は役職者)を中心にアンケートを集計しています。
医療、生活、仕事、移動、場所、基盤(社会システム)。
この6分野の上位5つのテクノロジーはビジネスパーソンとして最低限理解しておきたいところです。基礎的な技術から応用的な技術、規模の大小も様々ですが、確実に変化している世界で生きていくためには無視するわけにもいかないと思います。
私もヘルスケア業界に所属するビジネスパーソンとして、これからも理解を深めていくつもりです。