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フィットネス業界にもある『派閥』は、競争も協調もできる
みなさんこんにちは、ヘルスケア・フィットネス業界のお仕事や学びをサポートしている工藤です。
本日はこちらの書籍から一文を抜き出して、話を進めていきます。
この本はタイトルの通り、経営戦略の本です。
経営戦略というツールを使って考えるための本です。
経営戦略…とはこれまた抽象的な言葉で、具体的な部分を切り取ってしまうと、一見バラバラな意味を指す集合体のように思えてしまいます。
先日取り上げたアート思考と同じで、抽象的な言葉の意味を具体化すると、人によって考え方がバラバラになっていくんですね。
その枝分かれした意味は、時に派閥のような集合体になることがあります。
本書序盤に登場する学派だけでも、戦略計画、創発戦略、ポジショニング、リソース、ゲーム理論など様々です。
そんな中、本書の著者・沼上幹氏の一文には、はっとさせられました。
ひとつの学派に『入信』したら他の学派の考え方をとれなくなる、というような排他的な関係が存在するわけではない。
経営戦略論にも複数の学派があり、互いが特徴を協調する傾向がありますが、本来はそうではないということです。
私が所属していたフィットネス業界にはこの真逆の価値観が存在します。
業界外の人から見たら、コモディティ化していて同じように見えるものでも、業界内ではあっちは違う!こっちも違う!と派閥ができあがる。
パーソナルトレーナーも、フィットネスインストラクターも、流派・学派のようなものがあり、『入信』後は、そこから飛び出ることは裏切り者扱いされてしまうことがあります。
私は、自分自身が信じるものを取り入れていったら、それで良い気がします。
私はこのように閉ざされた世界にあるナワバリ意識みたいなものが苦手です。
20代の頃によく聴いていた、日本のHIPHOPにも派閥が強烈にありました。
他者を『disる』文化はラップから来てますよね。
あるラッパーが売れ出すと、あいつは魂を売ったとか騒ぎ出して足を引っ張り出す。
明確な差が生まれにくい集団ほど、他者と比較し、自分を差別化したがるのかもしれません。
無意識だとしても、一部の人たちにとってはそれが生き残る方法なのでしょうか。
本質的な差は、他者を必要以上に批判しなくとも存在しているものだと思います。
みんなで手を取り合ってとかガラにもないことを言うつもりはありませんが…。
変な敵対心は不要、それぞれの派閥は競争も協調もできると思います。