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僕のタイ旅行記 2019年 第11回
バンコクから列車に乗って約1時間、僕はマハーチャイというタイ有数の港町にやってきた。今回は、港町マハーチャイの様子と川を挟んだ対岸の町、ターチャロームを訪れた様子を、当時の記憶を思い出しながら書いていこう。
マハーチャイ市場の様子
マハーチャイの駅周辺には、大規模な市場が広がっていて、主に海産物が多く売られている。その新鮮さはタイ国内でも評判が高く、わざわざバンコクから買い付けにやってくる料理人も多いとのことだ。
その中でも特に有名なのが、イカやエビである。
あまりの魚介類の多さに、驚きを隠さずにはいられなかった。
特に左端に写っているイカ、どんな種類なのかはわからなかったが、日本では見たことのない種類のイカだった。一体どんな味なのか興味はある。
もちろんイカやエビだけでなく、魚も多く売られている。
薄暗く日陰の中にある、東南アジアの典型的な市場の光景だ。
こういう場所は、バンコクと比べてほとんど観光客はやってこない。だから落ち着いて見学することができる。
僕は個人的に海外旅行で必ず市場を訪れる。市場には、その国の文化やその場所にしかない空気が漂っていて、その国の素顔を知るための絶好の場所だ。
何度か海外に通っていて、これははっきりとわかったことである。
市場の近くには、広大な川が流れていた。そのリバーサイドでこの日はランチを食べることにした。
サムットサーコーンというこちらのレストランは、マハーチャイ近郊の海で取れた海産物を使った料理に定評があり、マハーチャイではちょっと有名なお店である。
数ある料理の中から、僕はカニチャーハンを注文した。もっと色々と注文すればよかったのだが、そこまでお腹も空いてなかったので、昼食はこれだけにしておくことに。
カニはプリプリで、濃厚な味付けのチャーハンだったが、あっという間に平らげてしまった。
レストランは全面テラス席になっていて、川から流れる風が気持ちよかった。こんな素敵な景色を見れるのだから、そりゃ美味しいに決まっている。
新鮮な魚介類を食べることができて、大満足だった。
渡船に乗って対岸の町へ
ふと川のところを見ると、船着場を発見した。どうやらここから対岸まで渡って行けるらしい。食事を終えた僕は、せっかくの機会なので船に乗って向こう岸まで行ってみることにした。
果たして川の向こう側にはどんなものがあるのか?僕は期待に胸を膨らませて船着場へと向かった。
というわけで早速船に乗船。豪快なエンジン音を出して船は進んでいく。運賃は3バーツ(約10円)と、とてつもなく安い。
乗船する客は、バイクや自転車と一緒に乗船する人がほとんどだった。後で地図を確認してわかったことだが、この街の周辺には川に掛かる橋が1つも無かった。なのでこの船は、住民にとってなくてはならない大事な船である。
その為、乗船する客のほとんどは、バイクや自転車と一緒に乗車していた。
この船は乗船料も安く、片道3バーツ(約10円)という破格の安さだった。料金を支払い早速乗船。豪快なエンジン音と共に船は出港していく。
船はこのような感じだった。
バイクがすぐに乗り降りできるように、真ん中に柵のない状態で船は川の上を走る。この風景、日本では扉で仕切られると思うのだが、タイではお構いなしである。
ここは海までそんなに距離は遠くない所にあるので、川の面積は広い。川岸には無数の漁船が停泊していて、マハーチャイがどれだけ大きい港であるかというのがよくわかる光景でもある。
およそ5分ほどで、船は対岸の町に到着した。客は船を降りる際、バイクを押さずにそのまま乗って下船、しかも道路を走るくらいのスピードで船着場を走って行ったのには驚いた。
この国では、徐行運転という概念はないのだろうか?
この船着場は狭い路地の中にあるので、気をつけて歩かないと引かれる危険がある。後ろから前からやってくるバイクに注意しながら、狭い通路を歩く。
こうして僕はなんとかマハーチャイの対岸の町、ターチャロームに到着した。
ターチャロームの町を歩く
こちらがターチャロームの中心のロータリーである。
騒々しいマハーチャイやバンコクの街とは対照的に、静かでのんびりと時が流れていて、タイ特有のまったりとした空気を存分に味わうにはベストといえる場所である。
街を歩いて思ったが、英語の看板が全くと言っていいほど見当たらない。もちろん僕はタイ語が全く話せない読めない。道に迷っても嫌だったので無難に船着場を中心に回ることを決めた。
しかしターチャローム、本当に絵に書いたような田舎町だ。
車も少なくバイクばかりが走っている。
道端には、ガソリンを補給するであろうタンクが一台しれっと置かれていた。案内がタイ語なのでなんと書いてあるのかわからなかったが、おそらくバイクのガソリンを入れる為のものかもしれない。
少し歩くと、鉄道の駅を発見。ホームにはタイ国鉄の列車が停車していた。
後でわかったことだが、この駅からあのレールすれすれに店を出していて、列車が来るたびに店を折りたたむことで有名なメークローン市場へアクセスするための列車だった。
1日に4本しかない超ローカル路線である。
野良犬とのおもひで
一通り歩いて見たものの、特に目立つ観光地も無かったので、僕は船着場の方に戻ることにした。
それにしてもこの町、印象的だったのは道中色々な所に野良犬がいたということである。先述した駅の方に向かう途中、道路のど真ん中になんと5匹もの野良犬が(しかも歩き回っている!)いたのは、かなりの恐怖だった。
大体タイの野良犬というのは、寺院や川辺に居座ることが多く、昼間の暑い時間帯はまるで死んだように横になっているのが普通である。
しかし、ここの野良犬は違った。とにかく活発で動きが早い。噛まれると恐ろしいことになることは知っていたので、目を合わさず慎重に進んでいく。そうは言っても、とにかくたくさんいるのでだんだん怖くなってきた。
極め付けは、突然自分の横に現れ、僕と並走し始めたのだった。
向こう行ってくれ!!
別に何もしなければ噛まれたりはしないのだが、そう心の中で思いながら必要以上に怖がりながら歩く。こんなことで犬を嫌いになってしまうのは、間違いなく今後の人生にとってマイナスだ。ひたすら目を合わさずに歩いていたら、いつの間にかどっかにいなくなってしまった。
結局最後まで何も無かったのだが、もしこれが涼しい夜に歩いていたら、もっと恐怖に慄いたことだろう。実際噛まれる事故は夜の方が集中して起こるというのを聞いたことがあるからだ。
というわけで、最後は野良犬の話ばかりになってしまったが、まったりとのんびりしたタイ独特の空気をじっくり味わえただけでも、この町に来る価値はあったと思う。
再び船に乗り、マハーチャイへ戻る。そのまま列車に乗って、なんとかバンコクに戻ってきた。
マハーチャイ編は今回で終了。
次回は、バンコクで僕が実際に訪れた面白いスポットを紹介していく予定だ。