足と雫'3

生活の手前

今朝に見つけた小さなときめきも
僕はすぐに忘れてしまうだろうけど
そうした小さなずれが
いつかの僕をずらしていくんだと思う
そうあってほしい。

2024.06.29


turn

ここから生活を始めよう。

こぼしてしまったものがたくさんあるけれど、
少しずつ、歩幅を世界に合わせていけるように、
明日も続きを歩いていけるように、頑張ります。

2024.07.04


遡上

今年の6月は酷かった。自分に負け続きで、足元さえ照らす明かりはない。
病院に行こうと考えもした。でもそれも億劫で、この怠惰のわけを明確にされることをも恐れていた。これが病でなかったと知ったら、一層帰れなくなるだろう。

今日は家を出た。外にはもう、それは嫌いな嫌いな夏が差していた。
それでも今はこの汗だけが、僕が生きていることを思い出させてくれて、不思議と嫌な心地はしなかった。バイトがあるからそろそろ帰ろうと思う。

少しずつ始まっていく。

影が差しても、生活に置き去りにされても、
声が出なくても、太陽とすれ違っても、
君に話せなくても、誰も知らなくても、

生きているだけで、流れ流れる生活にまたしても還っていく。
僕らは魚のように、あの頃にもう一度遡って生活を始める。

2024.07.05

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