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不正の富に忠実であれ

先週、九州の先生がメッセージに来てくださった。

ルカ16:9〜11から、『不正の富に忠実であれ』というタイトルだった。

一言で言うと、地上での生活に忠実であるように!
というメッセージ。

そこで自然と涙が溢れる時があった。
自分で思っているより、仕事に対する思いがあることに気付かされた。

私は看護師をしてきた。
たかが看護師、と思われるかもしれないが、とても誇りとプライドを持って働いていた。

大学病院という、他の病院で診れない患者しか集まってこない病院。(他院の医師による紹介状がないと診察してもらえない)

県内ではトップの技術・最前線であり、時には首相や天皇、芸能人も来る病院であった。

その、心臓血管外科・呼吸器外科・放射線科(IVR)、コロナの時は呼吸器内科も看ていた。
同期の中では、先輩に気に入られている方で、誰よりも早く一人立ちしたり、リーダーになったり、責任を任されるのが早かった。
急変対応やターミナルの学び会を開催したり、感染委員にも入り、委員会活動も頑張ってきた。
最先端の医療・看護を提供してきた。

でも、今。
そこで身につけた技術・知識は何ももうないに等しい。
資格があるからいいよね、とよく言われるが、もう戻れない葛藤もある。
また、他の看護師とはレベルが違うんだぞ、と、『看護師』でひとくくりにされたくないという思いもあった。
技術・薬・治療法は常にリニューアルされる。
(もちろん、資格があることには感謝している)

同期が今も働いている姿を見て、どこかで、もう戻れない悔しさがあった。

しかし、そこで得た、、
人間関係の築き方や傾聴すること(初対面の患者が安心して手術を受けられるようウェルカムし、なんでも話せる関係をつくること。ターミナル患者に寄り添い心のうちを心行くまで話してもらい、良い最期を迎えられるよう調整すること。一年目看護師のメンタルフォロー担当になったり(その研修を受けたり)、患者だけでなく先輩後輩に信頼してもらう人間関係の構築。)
また、同時に7人の受け持ちをしていたこともあり、同時進行でいくつかの物事を考えたり、優先順位を考え、効率よく動けるようになったこと。
患者や先輩・医者からどんな理不尽なことを言われてもめげず諦めず食いつく忍耐、負けず嫌いさ。
患者や仕事のことは病院を出ると全く考えないという、仕事とプライベートのオンオフができるようになったこと...諸々。
私から消え去っていないものがある。

きっと、この神学生をしている3年で失ったものは、技術など、数えきれないほどたくさんあるが、なくなっていないものもある。

主を第一にして手放したものは、形は変わったとしても、必ず返してくださる。
そして、全てが失われているように感じても、失っていないものがある。

主が私を選ばれ、良い物で満ちたらせてくださる。
人と比べることなく、私に今あるもの、すべてで主にお返ししていきたい。
上手くできる、できないは置いておいて…
今私にできるベストを尽くし主にささげる。
主が喜んで受け取ってくださるから。

すべては主が与えられたもの。
全知全能の主がともにおられるから、大丈夫。

ですから兄弟たち。堅く立って、語ったことばであれ手紙であれ、私たちから学んだ教えをしっかりと守りなさい。どうか、私たちの主イエス・キリストと、私たちの父なる神、すなわち、私たちを愛し、永遠の慰めとすばらしい望みを恵みによって与えてくださった方ご自身が、あなたがたの心を慰め、強めて、あらゆる良いわざとことばに進ませてくださいますように。
テサロニケ人への手紙 第二 2:15-17

聖書

まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。
ですから、明日のことまで心配しなくてよいのです。明日のことは明日が心配します。苦労はその日その日に十分あります。
マタイの福音書 6:33-34

聖書

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