【20日目】キンメダイな1日(レシピ有)
キンメダイ。
キンメダイ目キンメダイ科に属する深海魚。
名前に「タイ」が入っているが、スズキ目スズキ亜目タイ科に属するマダイやクロダイとは別の生き物らしい。
漁獲量の減少から、どんどん価格が高騰してきていて、今では大学生には手の届かない代物となっている。
しかし、スーパーマーケットというのはすごいところで、ある時間が来ると食材が一気に安くなるのである。
今日は半額シールにつられて深夜に思わず購入したキンメダイが、僕の1日を最高のものにしてくれた、そんな話である。
Part1. 出会い
スーパーに出かけたのは夜の11時半ごろ、もうすぐ店も閉めようかという時間帯だった。
野菜コーナー、肉コーナー、鮮魚コーナーと、いつもの順序で店内を歩いていると、そいつはそこに静かにたたずんでいた。
豊洲直送キンメダイ <半額>690円
一瞬ためらいはあった。消費期限は翌日。それまでに食べ切れるのか?大丈夫、今日中に捌いて切り身の状態で冷蔵すれば少しはもつだろう。
その間わずか5秒。さらに2分後にはもう、店を後にしていた。
Part2. 調理開始
デデンッ
はい、あらためまして、本日の食材がこちら。
スーパーで見つけた天然の、キ・ン・メ・ダ・イ。
ということでね、それではこちらを、捌いていくっ!
テレッテッテーッ、テレテテテテー♪
まずは鱗をとって、頭を落とします。
内臓は抜いてありました。ラッキー。
身は3枚におろして、中骨はぶつ切りにします。
半額でしたが、内蔵や血が抜いてあったおかげで全く臭みはなく、なかなかいいキンメダイです。
頭・身・骨はしっかり水気を拭き取って、それぞれキッチンペーパーで包んだ後、ラップでグルグル巻きにします。
キッチンペーパーが身からしみ出る水分を吸収してラップが保湿することで、鮮度を保つ+熟成の効果があります。
この状態にすれば、3日くらいは刺身で食べられます。
この時点で深夜12時半。もう寝ます。
Part3. 朝食
朝はもちろんキンメダイ。
まずは頭からいただこうと思います。
調理方法は、、、煮付け!
レシピ
①下処理:鍋に沸騰させたお湯のなかに、キンメダイの頭を入れ、10秒ほど湯がきます。身が少し白くなってきたらお湯を捨てます。これは湯霜といって、これにより臭みをとったり、余計な鱗を浮かせたりします。鍋に水を入れ、キンメダイを少し洗います。このタイミングで鱗や血が残っていれば、手で取ってしまいます。
②鍋にキンメダイの頭と、頭が少し出るくらいの水を入れ、酒をひと回しして、火にかけます。はじめは中火〜強火くらいです。
③沸騰したら弱火〜中火にし、アクをとります。
④ダシが出てきたら砂糖大さじ2、醤油大さじ2程度を加えます。ここからダシを煮詰めていく上に、足すのは後からでもできるので味はかなり薄めで大丈夫です。
⑤火加減を強火にし、泡が鍋いっぱいに膨らんでくるようにしながら炊いていきます。泡が吹きこぼれないギリギリの強火にします。アクアパッツァの記事でも書きましたが、強火で魚を煮ると身がふっくらと仕上がるためです。
⑥味を微調整しながら、煮汁が最初の1/4〜1/5くらいまで煮詰まって、照りが出てきたら完成です!
とっても贅沢な朝食です。
しっかりと甘辛い味はついていながら、身はふっくら、唇や目玉はプルップル。
骨までしゃぶり尽くして、ご飯1合ぺろりでした。
Part4. 昼食
長くなってきたのでここからは巻きでいきます。
昼食はなんと、刺身です。
半身を使います。そのうち半分はそのまま、もう半分は湯引きにしていきます。
湯引き
①ボウルにたっぷりの氷水を用意し、ティファールの電源をオンにしてスタンバイ。
②まな板みたいな耐熱の板(僕は木のまな板を使いました)をシンクで食器か何かを使って坂にします。あとでここをお湯が流れるので、お湯がたまらない程度の傾斜があれば良いです。
③皮付きの身の皮面を上にして板の上に置き、熱湯をかける。
④皮がチュルッと丸まったら氷水にイン。しっかりと水気を拭き取り、切りつけたら完成です!
シンプルに美味い。ピンク色がきれいです。
意外と脂が乗っていて、旨味も抜群でした。
湯引きと普通で食感の違いも楽しめました。
Part5. 夕食
夕食はシンプルな塩焼きと、アラのお吸い物にしました。
お吸い物は酒・醤油・みりんを適当に加えたシンプルな味付けです。少し炙って臭みを消してからダシをとりました。
でも見えますかこのオレンジ色のあぶら。
ラー油じゃないです。キンメダイのあぶらです。
Epilogue. 1日を振り返って
最高の1日になりました。
食べ物がうまいと人はそれだけで幸せになれるものですね。
これだけ贅沢して、1日の食費はわずかに690円。
特に煮付けがめちゃくちゃおいしかったです。しっかり強火で煮るのがポイントだったんだと思います。
半額の鮮魚があったら積極的に買っていこうと思います。
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