やきとりのしんい-出陣-
大好きな彼女と結婚することができた私は世界一幸せな男である。隣に並んで歩き始めて22年、いまでもその気持ちは変わらない。
今日は彼女と二人でやきとりを食べに行くことにした。15年ほど前に移転したお店だが、旧店舗へは3回ほどお邪魔したことがあった。
私は下戸なので食べる専門だったけど ゲコ♪🐸
予約しないと座れない地元の人気店である。
ところで今日に限って何故、彼女はヤキトリを選択したのだろうか。
彼女は私よりも肉が好きだ。
どちらかというと牛肉を好んで食べる習性があるので、普段なら2人きりというチャンスに外食といえば焼き肉を選択するのが必然。もしくはお寿司も好きなので回らないカウンターの寿司という選択もありえる。
しかし、今日は何故かやきとりを選択している。ここ最近でやきとり専門店へ行った記憶が無い、おそらく10年以上のブランクがあるはずだ。私からのススメではなく彼女自らチョイスしたのだ。何か思うところがあったのか、それとも最近そんな動画をYouTubeでみたのだろうか?謎は深まるばかり。
何かのメタファーである
可能性も捨てきれない。
やきとりとは主に鶏肉の様々な部位を串に刺し、焼き上げたのち塩、甘辛いタレ、柚子胡椒や辛味噌で食すモノだ。【串に刺す】特にこの部分が重要な意味を持っていると言っても過言ではない。
串が無ければただのグリルかソテーかBBQになってしまうからだ。つまり重要なのは串に刺すというところだ。そこから考えを巡らせば、彼女の真意に近づけるかもしれない。
【串に刺す…→串を刺す…→くしをさす…
→くぎをさす!?】
もしかして彼女は2人きりのタイミングで、私に何らかの釘を刺そうとしているのではなかろうか!普段から何らやましいことはしていないと豪語する同僚を羨ましそうな目で見つめる隣の席のF君を冷やかしつつ、一切自分のことは語らずに黙秘権を行使することを堂々と宣言するくらいお喋りな私は、釘を刺されるような行動などしていない!した覚えはない、たぶんない。きっとないだろう。そうだろう私。ねぇ、ちゃんと答えて。ねぇ、頑張ろう?
やきとりーくしざしーくぎさし
もはやメタファーというよりは言葉遊びに近いが、案外と真実はそんなものかもしれない。もっとも当事者にとってはそんなもので済ませられるほど軽くはないのだが。
洗濯前なのか洗濯後なのかわからない半乾きのクサイ濡れ衣を掛けられる前に、何とかして先に手を打ちたいところではある。しかし、彼女の目的が分からない以上はどうにもこうにもならない。
今、私の脳内では優秀な家来たちが走り回っている。
「殿!城内にて謀反でござる!ご命令を!!」
「うむむ、敵は大奥にアリ…」
打つ手なし!天守閣に閉じこもりジタバタするよりほかはない。だって側室なんていないもの、我が大奥には御台所様だけじゃ!そうであろうがッッ、なぜじゃ、一体何なのじゃ!
いや、待てよ・・・(`・ω・´)!
まだあきらめてはいけない、やきとりの本当の意味を、もう一つの隠された真実を探ることで道が開けるかもしれない。立ちあがれ!我が軍は負けてはおらん!そもそも、まだ戦のまえであるぞ!
決戦は本日夕暮れ、酉の刻。
それまでに全力で
【やきとり】メタファーを調べるのだ
全知全能なnoteの力を総動員せよ!
えいえいおー
(つづけ)