葬送のフリーレン「揺らいでいる」しっかり考察ver
前回も同じシーンに関する記事を書きましたが、簡素なものだったので書き直します。
前回の記事
以下、ネタバレ注意です。多分アニメの最終話が「揺らいでいる」の辺りで終わりそうな気がします。
漫画:6巻 第57話「第三次試験」より
ゼーリエによる1級魔法使いの最終試験において、フェルンがゼーリエの魔力の揺らぎを見抜いたシーンから、考えられる内容を導いていきます。また、最後はアニメがどのあたりで終わるのかについて触れています。
魔力の揺らぎ
人や魔物が体外に放出する魔力を制御するとき、その魔力は不自然な揺らぎを見せます。魔力制御の訓練を始めた頃のフリーレンと、現在のフリーレンが出す魔力を比較すると差が見て取れます。
魔力の揺らぎは、訓練によって小さくできるようです。フリーレンの揺らぎが修行でどうなったのか見てみましょう。修行が始まった直後、3年後、50年後(想定)を比較してみます。
フリーレンの修行をみると、「揺らぎ」とは何なのかが分かると思います。見ての通り、50年間の修行でフリーレンの「魔力がカクっと折れて角(かど)が立っている回数」が減っていますね。
試しに「角が立っている」回数を数えてみます。(かなり適当)
・修行開始直後:約41
・修行3年目:約28
・修行50年目:約21
角(魔力がカクっと折れている場所)の数を調べた結果、上記のようになりました。やはり修行をするにつれて角が減っていますね。すなわち、
●「魔力の揺らぎ」=「魔力が(揺らいで)カクっと折れて見えること」
と言えるでしょう。(まあ、こんなに講釈を垂れなくても感覚ですぐ分かりますね…。)
現実世界に置き換えた「魔力」
次に、「魔力」を僕たちが生活する現代に置き換えるとどうなるのか考察しました。
まずは魔力の特徴を以下に書き出してみます。
・自然と体外へ漏れ出す(最初に貼った画像を参照)
・注意しなければ気付かない(ほとんどの人には魔力が見えない)
・簡単にはコントロールできない(修行が必要)
僕は、現実世界でこれらと同じような特徴を持つのが「癖」なのではないかと考えました。例えば、
・会話中に目を斜め上に向ける
・嘘をつくときは髪の毛を触る
・きまった語尾で話す
とか…。こういった表情や視線の癖、手の動きの癖などは意識してコントロールするのが難しいし、自然と振る舞いの中に出てきますよね。これが魔力の特徴に似ていると思うのです。このことから、
●現実世界における「魔力」とはつまり、「癖」のことである
と考えました。
さて、「魔力の揺らぎ」は魔力を制限する時に発生するものでした。これを現実世界に置き換えると「魔力の揺らぎ」は、癖を制限する時に発生するものと言えそうです。すると、
魔力の揺らぎに気付く=癖の制限に気付く
と言う式が成り立ちます。想像しにくいかもしれませんが、癖の制限に気付くというのは例えば、
「この人の癖って、もしかしてわざと?」
「あれ、この表情わざと作ってる?」
といった風に、「その人がわざと行っている癖を見つける」ということなのではないでしょうか。
つまり、フェルンはゼーリエがあたかも自然なように見せていた癖を、「この癖はわざやっているな」と見破ったわけですね。「目が合った時に視線ずらす癖、わざとでしょ」的な?
まとめ
魔力=癖
魔力の揺らぎに気付く = わざとやってる癖に気付く
ゼーリエはフランメに影響されて魔力の制限をし始めた説
次に、ゼーリエがフランメから影響を受けて魔力の制限を始めた、という説を立てました。
作中で魔力を制限している人物(人類)は以下の通りです。
・フリーレン
・フランメ
・ゼーリエ
・フェルン
ここで、フランメのセリフを見てみましょう
フランメは「魔法を愚弄するような卑怯者は私達だけでいい」と言いました。この「私達だけ」というセリフから、この時点で魔力を制限して生きていたのはフランメとフリーレンの2人だけであり、
●ゼーリエは後からフランメに影響を受けて魔力の制限を始めた
という説を立てました。
根拠:きれいな花畑を出す魔法
ゼーリエの試験場には、魔法で作られた花畑があります。ゼーリエはかつてこの魔法をくだらないと言ったようですが、その花畑を未だに試験場に咲かせているのはフランメの影響かもしれません。
根拠はこれだけです。かなり理由に乏しいので、「ゼーリエがフランメに影響を受けて魔力制限を始めた」という説はまだまだ考察の余地があります。
レルネンの強さ
フリーレンは魔力制御を1000年以上続けたため、揺らぎはほとんど見分けがつかないぐらい自然なものになりました。500年以上生きたアウラでさえフリーレンの魔力を天秤に乗せており、その揺らぎを見破ることは非常に困難だと思われます。
しかし、レルネンはフリーレンの揺らぎをたった一目で見破りました。レルネン自身は偶然だと言っていますが、以下のシーンからそうではないことが分かります。
レルネンはフリーレンの揺らぎを一目で見破るほどの手練れです。僕は最初、「レルネンの近くにも魔力を制限している人物がいて、揺らぎを観測することに慣れていたのかな?」と思っていました。
しかし、その後の話を読むにつれてレルネンがとんでもない手練れという事が分かりました。フリーレンの揺らぎを見破ったのは彼の実力だったのです。
色々と画像を貼りましたが、彼の実力は相当なものです。フリーレンの魔法防御を貫通し、魔王とも比べられ、七崩賢最強のマハト相手に任務を遂行…。恐らく作中でもトップクラスの強さなのでしょう。今後どのような形でレルネンが活躍するのかとても楽しみにしています。
フェルンの強さ
そんなレルネンにもゼーリエの揺らぎを見つけることはできませんでした。しかし、それは無理もありません。ゼーリエは制限している時の魔力でさえ、フリーレンの全魔力に劣らないぐらいの量があるのです。
この魔力の前には、誰もゼーリエが魔力を制限しているとは思わないでしょう。レルネンの強さは上の章でも考察した通り相当なものですが、そのレルネンでも見抜くことはできませんでした。
では、誰ならばゼーリエが魔力を制限していると見抜けるのか?
…そう、それはフリーレンとシュタルクのお母さん(のような役回りの)
フェルン!!
フリーレンの揺らぎを一目で見破ったレルネンでさえ見つけられないゼーリエの揺らぎを見つけたフェルン。一級試験でも他の魔法使いを圧倒していた様子から見るに、既に実力は相当のものでしょう。
以下、フェルンの実力を示すシーンを見ていきます。ネタバレ大注意です。
1. ゼンゼの評価
→化け物揃いと言われる一級魔法使いの一人、ゼンゼから高く評価されています。
2. ゼーリエの評価
→フランメを弟子に取っていたゼーリエから、「私ならお前をより高みへと連れていける。未だかつて魔法使いが辿り着いたことのないほどの高みへ」とありがたいのお言葉。フェルンが、フランメやゼーリエ自身をも超えるというゼーリエの "直感" を表していると思われる。(7巻58話のサブタイトルは「ゼーリエの直感」)
3. 長遠距離射撃
→格上だと思っていた敵を仕留めた一撃。山一個分ぐらいの距離がある。
4. ソリテールの魔力を探知
→デンケンも気付かない程の一瞬の魔力を探知した。
5. 魔族を殺す魔法の速射
→ソリテールが反応できず。フリーレン曰く、ソリテールは「マハトと同格」の大魔族。
6. 高密度のゾルトラーク
→今度はソリテールにダメージを負わせている。
7. ソリテールへのトドメ
→魔力探知範囲外からの超長距離射撃であり、かつソリテールにダメージを与えられる高密度の魔法を放った。前の戦闘と含めて魔力切れに。
フェルンの強さ まとめ
魔法使いというのは相性が非常に重要であるため、一概に「この人はこのぐらい強い!」と結論付けることはできません。しかし、上記で示したように大魔族を倒した実績や周囲からの評価を鑑みてもフェルンの強さは既に一級魔法使いの中でもトップクラスのものだということが伺えます。
フェルンがゼーリエの言う通り「未だかつて魔法使いが辿り着いたことのないほどの高みへ」行けるほどの才覚の持ち主ならば、史実上で最も強い魔法使いになれる可能性を秘めていると思ってよいでしょう。
フェルンの得意分野をまとめると以下のようになります。
・魔力探知や揺らぎを見つける敏感さ
・超遠距離射撃
・ゾルトラークの速射
・高圧縮のゾルトラーク
↓
これらの芸当を組み合わせると、
「超遠距離から相手の魔力を探知し、一方的に高圧縮のゾルトラークを放つ」
ことができそうですね。…あれ、最強じゃね?
逆に、フェルンは上記以外の魔法の分野はあまり得意ではないのだろうと思います。例えば以下のような魔法は得意ではなさそうですよね。
・魔力の解析→フリーレンのように結界の解析などは行っていない
・精神魔法→苦手描写は無いが、苦手そう(偏見)
・物質を直接操作する魔法→戦う時はゾルトラークのみ扱っている
・防御魔法→防御をしている様子をあまり見たことが無い。
・その他操作系の魔法→苦手そう
というわけで、以上、フェルンの強さまとめでした。ハイターに命を救われた戦災孤児がここまで化け物に育ったのはフリーレンのお陰ですね。しかし、今のフェルンはフリーレンと共に旅をするだけで、フェルン自身にはやりたいことや目標が無いように思えます。オレオールでハイターに出会い、旅が終わった後、フェルンは自分のやりたいことを見つけることができるのでしょうか。その辺りが気になっています。
雑記:アニメはどこで終わる?
最後にアニメがどこで終わるのか予想しました。
以下の記事を参考にすると、「葬送のフリーレン」のアニメは全28話とのことです。
この記事を執筆している時点ではアニメ22話まで放送されていて、漫画では5巻の終了時点までが描かれました。次の23話からは2次試験に入っていきます。
漫画で38話~45話の8話をかけて描かれた1次試験は、アニメでは18話後半~21話の2話半で消化されています。2次試験は漫画の48話~55話の8話にかけて描かれているため、1次試験と同様に考えると2次試験もアニメでは2話半ほどの時間を使って放送されるのではないでしょうか。(2次試験はセリフが多いため少し長くなって25話の最後まで使い切る可能性も視野)
また、最終話としてキリが良いシーンは、個人的にはオイサーストから再び旅に戻る部分だと思っています。
以上を踏まえた今後のアニメ予想は以下の通りです。
23話:第2次試験
24話:第2次試験
25話:第2次試験(終了)
26話:フェルンの杖の話+第3次試験全編(揺らいでいる のシーン)
27話:第3次試験後編+ヴィアベル回想
28話:特権の授与+尺が足りなさそうなので何かで埋め合わせ→オイサーストを旅立つシーンで終わり
ということで、今後のアニメの予想でした。まあ、予想の結果がどうであれ、自分の好きな「揺らいでいる」のシーンがそろそろ放送されそうなのでとても楽しみです…。あの辺りはまさに人間賛歌の祭りという感じで自分の好きなシチュエーション…。一体どんなEvanCallの劇伴が流れるのかも本当に楽しみ…。
記事は以上になります!長い記事でしたが読んで頂きありがとうございました!