91.梅雨入りを迎える
先日、私の住む地域はいよいよ梅雨入りを迎えた。
平年より4日ほど遅く、土砂降りではないものの静かにしとしと雨が降る日に、その報告をニュースで天気予報士が伝えていた。
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梅雨、というと。
一番に浮かんでくるワードは「湿気」だろうか。雨が降ると癖毛である私の髪はぽやぽやと飛び出したり跳ねたりしている。毎朝、カールアイロンで毛先を内巻きにしている苦労が水の泡。ワックスやヘアスプレーを使用しても、一歩外に出て湿度をたっぷり含んだ空気に触れると、たちまちゆるっと形が崩れてしまう。
そして、洗濯物問題。
やっぱりベランダでカラッと乾かすことができないことは日常のちょっとしたストレス。今の住まいに浴室乾燥機は付いておらず、サーキュレーターもまだ未開の地、雨の日はエアコンの除湿モード設定で、のんびり乾かしている(皴の寄らないものは洗濯乾燥機でぶん、と乾かしてしまう)。
なんとなく、身体がだる重~な感じ。
曇天・小雨・大雨、どんよりした空模様を見ていると、なんとなく気分も体調も優れないような。何をするにも腰が重い。こんな時、日頃から浴びている太陽の光の偉大さを感じずにはいられない。
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私の中で雨というと、マイナスイメージが先行してしまう。そこで今年は梅雨の楽しみ(?)を少しでも感じるために、ちょっと視点や行動を変えてみた。
折りたたみ傘&レインシューズを新調
雨の日のお出掛けにまつわる不快感を少しでも軽減できたらと、折りたたみ傘を購入してみた。無印良品で購入したもので、軽量&使い勝手が抜群な上に傘としてはプチプラ。長傘のようにたためるので、外出先で屋内に入る際の傘用ビニールにもすっぽり!ありそうでなかった便利傘に出会えた。
更に、雨の日の外出でもやもやのひとつになるのが、靴からの雨水侵入。靴下やストッキングが濡れると気持ちもだだ下がりになってしまうので、晴雨兼用のパンプスを購入した。
玄関のプチ模様替え
季節の移ろいを感じるため、玄関の壁に手ぬぐいを飾っている。
洗面所へ続く仕切りである暖簾もそれに伴い変えていて、夏は清涼感のある青系、秋冬はずっしりとしたブラウン、春は麻のアイボリーをローテーションさせる。視界から凉を感じられるよう、今回の手ぬぐいは簾に掛かる朝顔。京都・永楽屋の手ぬぐいデザインは種類が多く、舞妓さんがモチーフになっているものなど京風デザインも豊富。大好きな手ぬぐい屋さんのひとつ。
さっぱりした味の料理を食べる
とてもシンプルなことで、蒸し暑くなってくるとさっぱりした味のものが恋しくなる。大葉や茗荷、梅干しに生姜もいい。薬味を添えて美味しくなるものを作ったり選んだりしたくなる。献立にしても、夏野菜が登場したり、お酢を使ってさっぱり仕上げたり、素麺や蕎麦の登場頻度が増えると、夏に向かっているなぁ、と感じる。
外出中にイヤホンを外してみる
季節を問わないかもしれないが、意識して自然の音に耳を傾けることも大切だと感じることがある。田んぼの近くを通るとカエルの合唱、どこからか囀る小鳥の歌声、そして今は雨の音。自然の音は優しい賑やかさをもっている。たまには耳に優しい時間を。
怪談小説を読んでみる
心霊的な怖さが本当に苦手なのだけど、数年前から夏前になると必ず読むようになった。映画や心霊特番など、映像としての恐怖は最も苦手なので、活字や音声(夏の通勤には稲川淳二さんの怪談話が定番だった頃がある)を通してしか情報を得ることができない。結局、活字を通して入ってきた怪談話は、自分の頭の中で最上級の怖さとして再生されるのにも関わらず、ついつい読んでしまう(本当に怖い話を読むとお風呂やお手洗いに行く時かなり後悔する)。
ちなみに、梅雨時にぴったりの怪談話はこちら。
以上の短編集に収録されている「黄雨女」という話。作品名からしてインパクトやばい。三津田信三さんの現実と異世界を結ぶような、かなりリアルな描写や展開にいつも背筋を冷やしている。
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雨の日の楽しみ方、もっとそれぞれのアイデアがあると思う。梅雨のどんよりとした気候を逆手にとって、色々な楽しみ方ができそうだ。
とはいえ、来る夏のカラッと晴れた青空が恋しい。
おわり
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** OSUSUME **