ムビナナIncomplete Rulerで星占い妄想が炸裂した件

 アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PEREOD――ムビナナ。
 もう9週目に入るので、今更な、他愛もない星占い脳炸裂があり、吐き出したくて書きます。

 気づいたのは本当につい最近。8週目でようやくドルシネでムビナナを観られた日でした。

――月が隠れた闇でも――

Incomplete Rulerで、陸くんがそう歌って手を伸ばしたとき、胸に落ちてきました。

 あ、これ、天くんか。

 この歌は、伝説のアイドルZEROの軌跡を描いたTRIGGER主演のミュージカルで歌われたものですよね。現在公開されているゲームシナリオを全部読んでいる人は勿論、ゲームまではやってなくても、ムビナナの一番最初の入場者特典である冊子を読んでいる方は、この歌がこの歌がどんな意味を持つのか、何となく感じていると思います。
 ミュージカルのゲネプロで、飛び入り参加の形で陸が天とデュエットした曲。
 双子の兄弟でありながら、七瀬陸、九条天として、別々の道を歩み、別々のアイドルユニットで歌うことになった二人が、奇跡のように二人で紡いだ幻の名曲。それがこの曲の設定ですよね。

 だからもちろん、これはZEROのプロデューサーであり、このミュージカルの仕掛け人である、九条(天の養父)の、ZEROに対する想いがつまった歌です。もちろん作曲した桜春樹の想いも。
 そして、アイナナ制作側の意図として、陸くんと天くんの「想い」の歌でもあるのだろうと想像できます。

「これ、天くんか」

は、だから、マネージャーの皆さんは

 当たり前じゃん

 になると思います。

 そうなの。
 あたりまえ、というか、そういう歌なの。
 その想いを知ってるから、この歌は涙が出るの。
 もちろんこの歌だけでもとてもとても好きな歌で。素敵な歌で、アイナナ世界のファンたちは、何も知らなくても感動してますよね。 マネージャーの人たちは今までの経緯も見守ってきているから、この歌に込められた、天くんと陸くんの気持ちも胸に広がって、たまらなくなる。

 この歌は、そういう歌なんですよね。

 なんですが。
 そこに星占い脳を持っていると更にややこしい妄想が加わり。
 そしてなぜか8週目のドルシネで、今更墜ちてきたわけですよ。

――これ、天くんか(振出しに戻る)

こっからが妄想炸裂の本番

 星占い(西洋占星術)というのは、ああみえてそこそこ複雑なシステムです。「私〇〇座」だけじゃないことが沢山あります。

 陸くんと天くんの誕生日は、7/9生れなので、蟹座生まれなのですが、これは二人の生まれた時の太陽が蟹座にあった「太陽が蟹座の生まれ」ということです。
 太陽というのは、地球に住む私たちにとって、生命の源ですよね。太陽がなければそもそも地球は存在しないのですから。
 だから、占星術のなかで、太陽は重要な存在です。それゆえ、生まれた時に太陽があった星座がピックアップされ、そこに今、どんな影響があるかが、「今月の星占い」としてでるわけです。
 出生図(生まれた瞬間のホロスコープ)のなかで、太陽が担うのは、成長や生命力もですが、人生の目標や意思の方向性です。太陽のある星座は、その人の「こうありたい」という姿でもある、ということです。
 そして、星座には、それぞれ関連する天体があります。それを「主星」といい、一般的に「ルーラー」と言います。

 蟹座のルーラーは「月」なんです。

 「月が隠れても」と歌った陸くんにとって、一番の『月』は、おそらく天くんでした。
 陸くんにしたら、天くんが七瀬家を去った出来事は、まさに「月が隠れた」――陸くん自身の道標が消えたことに等しいのかなと感じました。

 小児喘息で苦しんでいた陸くんにとって、天くんは支えであり、彼が陸くんのために見せてくれるパフォーマンスは、いつか自分もあんな風に歌いたい、踊りたいという憧れで目標でしたよね。

 そして、天くんにとっても、『月』は陸くんだったことでしょう。
 自分で選んだ決別ではありました。自分のためであり、そこには「陸のため」という彼の揺るがない基本概念がありました。
 けれど、自ら『月』を隠したとき、天くんの中にも、陸くんとは違う、けれど同等の絶望感があったと察します。

 そして、天くんはTRIGGERのセンターになり。
 陸くんはアイドリッシュセブンという仲間を見つけたんですね。

 そんな、啓示のようなものがドルシネで落ちてきて。
 暗い舞台で陸くんを一人残して去っていった天くんと、一人取り残された陸くんを、包み込むように迎えに来たアイドリッシュセブンを観た時、頭の中がぐちゃぐちゃになりました。

 もちろんこれは、星占いの意味がある歌ではないですよね。
 一人ぼっちになっても、仲間を見つけた陸くん。
 一人ぼっちにしたけれど、別の形で歌をささげ続けた天くん。
 真っ暗な世界は、けれどそのまま終わるわけではなく、陽はのぼる。
 それがこの歌なのだけれど。

 偶然ではあるし、曲解だし妄想だし二次創作占いだし、なんだけど。
 その偶然に、私が見守ってきたアイナナが走馬灯のように流れ、あふれてきて、たまらなくりました。

 ムビナナを何回も観に行くことについて、ある人は「意味わからない」と言います。
 同じ映画を何度も見て楽しいの? 特典欲しいのは判るけど……。
 ムビナナのいいところは、ライブ映像ってところですかね。だから、あんまり知らなくても楽しめます。

 ムビナナ、アイナナを知らなくても大丈夫? てきかれます。
 キャラとか分かってると楽ですが、あんまりしならなくても問題ないと思います。
 でも、アイナナを知ってると、この曲にどんなエピソードがあったのか。あのMCにどんな気持ちが込められているのか分かります。

 ムビナナ見る前に、アイナナ履修したほうがいい? とも聞かれました。
 どっちでもいいと私は思ってます。
 先輩マネさんとお話もしたんですが、ほぼ知らないでムビナナに来た人は、アイナナ世界でペンラ振ってるあの人たちと同じ気持ちでアイドルを応援できます。
 すでにマネな私たちは、その体験はできないんですよね。あの曲の、あのMCの意味が分かっちゃうから。だから、アイナナほぼ未履修で「ムビナナ楽しかった! アイナナ知りたい!」ていう方を、ちょっとうらやましいな、と思ったりします。

 1回だけでも楽しいです。
 でも、何度見ても、色んな発見があって。
 今回の私みたいに、変な妄想が落ちてきて悶絶したりもして。
 妄想が手に負えなくて、結局こんなこと垂れ流してしまったわけで。
 こんな戯言でも、最後までお付き合いありがとうございました。
 (ドルシネは本当に色々よい)

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