ローカル線に乗る・米子
米子に鑑定出張した。
米子駅から出発するローカル線・境線に乗った。境港までの二両編成の単線だ。漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげるのゆかりの地にちなみ、鬼太郎をモチーフにした沿線の駅名は妖怪の名称を愛称としていた。例えば、米子駅の愛称は「ねずみ男」という様に。
一時間に一本の、たった二両の電車の中に沿線近くにある中学校、高校の多くの学生が乗っていた。彼らは随分前からホームで電車が来るのを待ち、友達とスマホをいじりながら談笑している。ここでは時間が過ぎるのがとてもゆっくりに感じられるのだろうか。
駅から役所方向へまっすぐに伸びるメインストリート。
その通りの先を行くと港が見えた。
港の公園に立ち赤く染まる夕日を見ていると
近くにある鳥取大学の医大生とすれ違った。
鳥取大学は他学部と違い医学部だけが鳥取市でなく何故か米子市にある。
同じことが松江市でなく出雲市にある島根大学医学部にも当てはまる。
不思議だ。
その医大生は、私を見ると黙って会釈してくれた。
朴訥な雰囲気の学生だがそれがかえって純粋で清々しく見えた。
電車に乗っていた学生たちと、港近くですれ違った医大生
各々みんな今を懸命に生きている。
それぞれの空間と環境の下で明るく過ごしている。
それでいいじゃないか、それで十分だろう。
若者の将来について、いろいろ考えさせられる米子出張だった。
さあ、鑑定調査に戻らなくては・・・。