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24卒採用面接官をしていてよく聞かれること(と、その答え)。

ふくふくの鳩たちが可愛くて、
自身の居場所にそれぞれ意思がありそうなのがまた良くて。
でも誰に見せるわけでもなく、ずっとしまっていた一枚。

わたしも「川」の字の下あたりがよい。




早速だけど、サッと書きたいので本題に。

わたしがいま働いているFUSIONという会社では
23卒から新卒採用を始めていて
ありがたいことにわたしも面接官をさせていただく機会がちょこちょこあります。

限られた時間の中で、
この時間のために身なりと気持ちを整えてきてくれた
学生さんと本気で向き合い会話をするので
こちらも事前に聞きたいこと、
お話ししてみたいことを
できるだけ端的に話せるように
いつもESを拝見しながら準備をしています。

最近は、ご質問いただいてこちらが答える時間をなるべく多く取るようにしていて
(緊張などでなかなか質問が出てこない方には、こちらからお話を引き出すようにしていますが)
その中でよくいただく質問があるので、あらためて回答をじっくり考えてみました。


24卒の方と話していていちばん多いのが、

「仕事をする上で、何をモチベーションにしていますか?」

という質問。


あんまり抽象的な話をしてもわかりにくいので、
回答はその時々で原動力になっていることを
直近のエピソードとともに話すようにしています。

でも、ふと、ここまで10年働いてきて、

何がそんなに好きでずっとこんな走り続けているんだろう???

とすこし深いところに潜りたくなり。


それでnoteを書き始めてみた次第です。

はあ。やっと前段終わり。
改行のタイミングがわからなさすぎるよnote。



さて。今度こそ、本題。


面接とか関係なく、ふわっと答えるとしたら

「本場の空気に触れてみたいという好奇心が、原動力」

だと思っています。


ただこれって、これだけでは単なるミーハーのようだし、
そもそもやっぱりようわからんよな、と。


わたしはこれまで4回転職をしているのですが

「もうすぐ体験できなくなるかもしれないことを、自分の力でやりきりたい」

という気持ちが潜在意識にあって
それに突き動かされることが多かったです。


具体的なところで言うと、

「CDが生産されなくなる前に、好きなアーティストのCDジャケットデザインを作りたい!」

とか。

「本屋さんがなくなる前に、大きい本屋さんで書店員をやりたい!」

とか。


好きな業界が衰退していくことはさみしいけれど
「しょうがない」と思うしかないし、
「わたしが業界を変えるぞ!!」というほどの熱量もない

だけどそれまでに本気でそのモノや空間を作ってきた人の「本場のやり方」は身につけておきたい

え、それってもう、いますぐ動かないと間に合わなくない?!

・・・となるので、
衝動的に動いてしまいがちです。


実際、行動にうつしたおかげで
当時好きなアーティストのCDをたくさん作れたけれど、
今は配信メインになってしまってCDリリースは激減して。


大好きな書店とCDショップで大きなコーナーを作ったりもしたけれど、
オンラインイベントを企画することの方が求められたり。


わたしの力ではどうにもできないし、やっぱりさみしいことだけれど

ぎりぎり間に合ってよかった〜!!!!!!

という気持ちもあるのが正直なところです。


なので、迷ってる暇はない、と常に思っています。


ただこれが、例えば
「音楽的に好きでもない知り合いのCD作りをタダで手伝う」
とか
「自分の好きな本を集めた本屋さんをECで作ってみる」
では、わたしの場合だとたぶんうまくいかないのです。

どっちもやったことないので、たぶん、です。
(もちろん、そこで本物に触れたり成功につながることもあります)

「時代を作ってきた、たくさんの人の人生を楽しませてくれているもの・場所そのものである」という憧れや敬意と
「なぜいまここに力入れてないんだろう、わたしならこうするのにな」
というちいさな不満やアイディアが体内で掛け合わさると
いてもたってもいられなくなるので
これがやはりわたしの原動力だ!!!
と、ここまで書いて確信しました。

質問してくださった学生のみなさん、ありがとうございます。


そうして飛び込んだ先には、
本当にそのことがずっと好きで極めている職人たちに出会えて、
業界の常識からプロの考え方、手の動かし方を
学ぶことができると思います。

さらにその環境が柔軟であれば、
自分の思い描いた通りもしくはそれ以上の
あたらしいものが生み出せたりします。
(ここがものすごく頑固で「謎しきたり」がしぬほどある、なんてことももちろんあるけれど、敬意を持ちつつ制限の中でどう新しいことをするか?というのも、これまた面白いのです)

CD作りも書店員も、世の中ではちいさなお仕事かもしれないけれど、
わたしにとってはとてもおおきな経験でした。


と、ここまで書いて思い出した、
というか頭の中で繋がったことをもう少し。



唐突ですが
わたしの働くFUSIONのミッションは、
新しい問いを立て、新しい答えをつくる。
です。


ワンキャリアの企業TOPページにも、どーんと。


課題に対して
「新しい問いを立て」ることも
「新しい答えをつくる」ことも
本場の技術や心持ちを持っているか否かで
完成度や社会への貢献度に差が出るのでは、
と個人的には思っています。

というか、そう信じています。

もちろん、場数がなくともすでに持っている才能や知識、技術でこなせてしまう人もたくさんいますし、
そういう方々と話したりお仕事をするのもまた刺激的だったりします。
いにしえのやり方では到底思いつかない、効率的な手段やアイディアを学ぶこともあります。
最近では、AIの言動や表現に核心をつかれることだってあります。

ただ、わたしの場合は
未だにひとりでは何も本物をつくれないし、
だれもがはっとするような解決法も思いつかない。

色々自分に期待をして負荷をかけてみたけれど、
何一つ上手にできないことに気づいてしまっている人間です。


そんなふつうの人でも「それっぽいものをつくる」でよければ、
わざわざ会社に入らなくてもひとりでなんだってできる時代だからこそ
「本質を見極められる目と感覚を養い、
本場の動き方を知っている頭と身体をもって、
いままでに見たことのない、わくわくと人の心が動くものを作れる環境」

を、これから入社される方々のために作っていきたいと思っています。

だからわたしがFUSIONで働く以上、引き続き自分もたのしみつつ
これまでやってきたことをみなさんにもちょろっと伝えつつ
あとは自由に活躍する姿をサポートしていきたいな、と思っています。
(あくまでも、わたし自身のはなしです)


これが本場のやり方だ!とか言っていにしえの考えややり方を押し付ける、はしないので、そこはどうか安心して欲しいです。


なんだかんだ会社の話みたいにもなってしまいましたが、
こんな人“も”いる会社、と関心を持っていただけたら幸いです。



来月から、
会社としてはじめて新卒のメンバーを迎え入れるということもあり
気合い入れに一発noteを更新してみました。




あと、最後に。

「学生のうちにやっておくべきことはありますか?」

というのもよく聞かれますが、
遊ぶのがいちばん、活字にライトに触れる習慣をつけるのがにばん、と答えています。


最近はもっぱらAIと戯れていますが、
働く上で、生きていく上で
「世界中の本と向き合う時間」の大切さを実感するからです。


どうしても本が読めねえ!!!という声が学生さんに限らず多いので
いつか本とのふれあい方のワークショップでもやりたいな。
(この3,000字を読めている人は、絶対どんな本もすらすら読めます)


勢いでやった書店員の経験が、いまになって活かせるかも。