見出し画像

【麻薬特例法】 海外での日本人大麻使用に初の逮捕者

■海外サイトで薬物乱用をあおったとして初の日本人逮捕者

取材中の余談から、興味深い話を聞いた。「麻薬特例法」という法律の話だ。日本での大麻の所持、栽培、譲渡等は、「大麻取締法(昭和23年法律第124号)」で規制されている。ただ世界的には大麻合法化の流れが盛んになってきているのはご存知の通り。日本人は海外での大麻使用も違法とされてはいるものの、これまで海外で使用したことを理由に逮捕された事例はなかった。

だがYoutubeでお金を稼ぐ人がでてきたことで、海外にいる日本人も地の利を生かして大麻チャンネルを開設しようという人が増えた。そのことが周囲に与える影響を重くみた日本の警察が、麻薬特例法という法律のもと、初の取締りを行なったというのだ。逮捕された日本人男性は、「誰でも簡単 お家でインドア栽培」「マリファナ喫煙体験レビュー」といった記事や動画を自身のサイトに日本語で掲載していたことで、規制薬物の乱用をあおったという罪状だった。

『外国で薬物使用あおり疑い、逮捕』(共同通信)

「広島県警は(2019年12月)9日、メキシコで自身が運営するインターネットサイト上で薬物使用や薬物犯罪をあおる記事や動画を日本語で公開したとして、麻薬特例法違反(あおり、そそのかし)の疑いで、東京都江東区枝川3丁目の自営業岸上馨容疑者(29)を再逮捕した。県警によると、薬物使用をあおった容疑で国外犯規定を適用し、逮捕したのは全国初。」(共同通信)

麻薬特例法とは、麻薬による不正行為が行われる要因を国際的に除去することを目的として定められたもので、「規制薬物を濫用することを、公然、あおり、又は唆した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する」(第九条)としている。

煽ったというのは、どこまでの範囲を言うのか?「タバコよりも有害らしいよ!」と言っただけで捕まる時代がくるのか?その「曖昧さ」が恐ろしく感じる。

しかも今回の話は、大麻に限った話ではないのかもしれない。たとえばオンラインカジノなど、海外との法律の違いから日本ではグレーになっている領域は他にも存在する。もちろん大麻がいいとか悪いとかではなく、法律は守るべきだろう。でも、、、ねぇ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?