世紀の大失敗M&A(?)から学ぶ、焦りの恐ろしさと抽象的概念の魔力。【DeNAのゆるふわ企業研究#6】
やばいやばいやばいやばいやばい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
お金がない!!!!!!!!!!!!!!どうしよう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そんな時期に、僕はある男性と会うことになった。
その男性によれば、「誰でも簡単にお金を稼げる方法」があるらしく、教え子はみんな月100万円とか、月50万円とか、1番やばいやつだと月4000万円とか稼いでいるらしかった。
しかも、マルチ商法みたいに誰かを騙したり、価値のないものを売りつけたり、人を勧誘して組織に加入させるという悪質商法でもないらしい。
正直、僕はにっちもさっちも行かない状況だった。
口座と財布合わせても、3万円ほどしかないし、クレカの来月の支払いは10万円ちょい。もう本当に絶望とはこのことか、という感じの状況だった。当時は大学一年生だったわけで、恐怖しかなかった。
男はこういった。
「でもさ、本気でやるっていう覚悟が必要なんだよね。だから申し訳ないけど、誰にでも教えるわけじゃないんだ。60万円かかる。どうかな?」
冷静に、今これを書いていて思う。正気じゃねえ。
だが当時の僕は、こう考えた。
「どうしたらいいんだ、お金がないぞ」
と。
やる気満々なわけだ。
絶妙なタイミングで男はこういった。
「消費者金融で20万✖︎3つとかやれば、いいんじゃないかな?」
僕は早速、新宿の人っ気のないビルの小汚い1室にある消費者金融に来た。
すると、扉を開けた途端、とんでもない怒鳴り声が耳に侵入してきた。
「ゴルァあああああああ!!!!!舐めてんじゃねえよ●すぞ!!!!!!!ボケガァ!!!!!!返せませんじゃねえんだよおおおおお!!!!!!!!!死にてえのか!!!!!2度と笑えねえ体にしてやろうかっつってんだよボケが!!!!!!!!!…んあ?だ〜か〜ら〜!!!!返せませんじゃなくて理由聞いてんだよ!!!!お前ほんとに終わってんな!!!!!!!うちのもんんが家行くからな!!!覚悟しとけよ!!!!!!!」
そして男は電話を切った。小指のないひょろひょろの、でも目の下に深いクマができており、禿げた痩せ型の男だった。顔色が悪く、目つきも鋭い。
徐に笑顔になって、
「いらっしゃいませ❤︎本日はおいくらでしょうか?///」
僕はそっと扉を閉じた。
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嘘のような本当の話だ。男の罵声の内容は曖昧なので、記憶を頼りに適当に書いたが、それ以外はガチの話。
とにかく早く稼がなきゃ、と思っていた僕は、今思えば変な行動をとっていた。
そして、この似たような心理は、どうやら、凄腕の経営者にすら芽生えてくるらしい。今回の記事は、そんなお話。
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どうも改めましてほんもとです。ということで、今回はいわゆるメガベンチャーの一角としても知られるDeNAについて見ていきましょう。
僕がかなり好きな企業なのですが、DeNAのある"失敗"からは人生における重要な学びが得られるので、それを中心にDeNAの歴史について見ていきましょう。
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DeNAの概要
DeNAはマッキンゼー出身の南場智子さんがネットバブルの只中に設立した会社で、DeNAと言えばこれ!という事業が定まっているというよりは、新規事業をガンガン進めていっている、という印象です。
例えば、僕の感覚ですが、普通の大学生ならサイバーエージェント=Abema TV、リクルート=リクナビ、ゼクシィみたいなイメージがあると思います。DeNAはそういう固まった印象のものを上げるのなら「ポコチャ」ではないかと思います。
とはいえ、サイバーやリクルートと比較すると、ややサービスの一般知名度の点で劣るのではないかと思います。
それを補うように、かはわかりませんがDeNAベイスターズという横浜の球団を保有しています。ソフトバンク、日本ハム、楽天、ヤクルトなんかも球団を持って知名度なりブランディングをしていますよね。
以下に、DeNAが手掛けるサービスをまとめます。いくつ知ってるでしょうか?
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