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劇場版カードキャプターさくら 観てきた

近場で25周年復刻してたので観てきました。さくらはクロウカード編のアニメを多少観たのと、最近クリアカード編を一気に読んでめっちゃ泣いた。カイトお前ほんま。

本編感想

 冒頭はアローのクロウカード封印から始まる。まだ「李君」呼びだったり関係性が初々しい。最初の見せ場にして劇伴の出来がめちゃくちゃいい。音が豪華だった。
 その晩さくらは不思議な夢を見る。帯に抱かれて水の中に沈んでいく。そこで不思議な声を聴く。カメラが固定されてさくらがだんだんと沈んでいく印象的なカット。あゆみが返却され、その後商店街のくじ引きで香港旅行を引き当てさせられる。そうして場面が香港に移っていく。
 香港の風景を描写しながら不穏な鳥に見つめられ不気味な雰囲気で進行していく。不思議な鳥を追った先の井戸でさくらは何かに魅入られたようになってしまう。井戸に身を投げようかとの寸前で小狼君が間に合うが、さくらは驚いて井戸に落ちて濡れてしまう。着替えるために李家に招待される。李家では不思議なお姉さんたち4人と李母に出会う。小狼君はお母さんのこと苦手そうにしていたけど、このお母さんとてもやさしい人だと思う。さくらの力に伴う困難の予言、それに伴う忠告やアドバイスをくれる。さくらと話すとき常に目線をそろえて話してくれるところとか。小狼君がお母さんと話す話原作にありそうだけど気になるな。
 翌日李家を発って出店で髪飾りを見つめるさくら、雪兎がそれを買ってさくらにプレゼントする。ここプレゼントするんだろうなとか観ていたらほんとにやっててびっくりした。かっこいいよね。そうした中さくらは鳥の気配を感じて骨とう品やに入っていく。そこに置かれた女が描かれ封がされた本に魅入られ、ケロちゃんの抵抗むなしく本を開けてしまう。開かれた本から水があふれ追いついた小狼他も巻き込んで夢の中で見た世界へ取り込まれてしまう。取り込まれた先の水の世界で女が「クロウを呼んだはず」と言う。圧倒的な水流に翻弄されながら智世ちゃんを助けるが、小狼君が代わりに取り込まれてしまう。
 一度退散してお色直し、この時雪兎にもらった髪飾りも身に着けている。そうした中で水の世界の女は昔にクロウが香港に滞在していた時に関係のあった人物だと判明する。また自身に強力な術をかけて延命していることも、どうして長生きしたかったか忘れてしまっていることも。そうしてとらわれた人々を助けるために再度井戸に向かうのだが、結界が張られている。ここでも助けて背中を押してくれる李母。楓さんもそうだけどCLAMP作品の両親とても子供を愛しているし信頼しているよな。そうして井戸から水の世界を経て現実世界へ舞台が移っていく。この現実世界での空中戦はさすがに気合が入っていた。丁寧に取材された香港を背景に高速の空中戦が展開されていた。ビルの屋上に結界を用いた水槽を作られ水没させられるさくら。女の涙を通してクロウと女の過去を垣間見る。冒頭の夢と同じ声、同じカットで沈んでいくさくら。クロウの声から気づきを経て水牢を打開する。この打開にアローのクロウカードを用いるのだが、後ろ手に縛られている状態でのカード使用なので特殊なアクションを描写していて興味深かった。ビルの屋上から水があふれていくのだが、ここ含め水の波や飛沫がが違和感なく丁寧に描かれている。そうして最後女と対峙するのだが、クロウが死んだことを伝える。そして、大切な人に会えず気持ちを伝えることのできないつらさを理解、共感する。ようやく女はクロウの死を理解し気持ちを伝えられなかった無念を抱え消えていく。最後にクロウからもらった飾りも消え、何も残らず消えて行ってしまった。

総括

気持ちを伝えれなかった無念の話なのだが、それがさくらを明確に変えるでもなく、かといって全く変わらないでもないという塩梅。クロウカード編もちゃんと読んでそれぞれの関係がどう決着して変わっていったかは気になる。アニメ映画としてはセルアニメの映像を令和に観る機会など稀なのでいい時間だった。自身が知らない当時の雰囲気やストーリー、アニメの主流を体験できた。また劇伴、効果音が的確に使用されており、派手に流すところは流し、効果音ですらほぼないような場面もありメリハリが効いてると感じた。劇場版カードキャプターさくらとして文句なく完成していたと思う。マッドハウスのアニメは随所に丁寧さが感じられて観心地がいい。


クライマックスのシーンで地震来て一瞬わからなかったよね。クロウカード編、さくらカード編もおいおい読みたさあるんですけどね。


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