好きな俳優のはなし
好きな俳優を聞かれたときに、真っ先に松坂桃李と答える。
シンケンジャーのレッドでイケメン俳優枠だった松坂桃李は、いつの間にか日本アカデミー賞の常連となるような日本屈指の俳優になっていた。菅田将暉のラジオに出た時には遊戯王にドハマりしている「キング」の愛称でリスナーに愛され、TikTokのことをチックタックと呼んでしまいめちゃくちゃ恥ずかしくなっている様子に抱腹絶倒したのはまだ記憶に新しい。
松坂桃李を俳優としてきちんと認識したのは「ツナグ」だった。
高校生役が似合うくらい若々しく、ダッフルコートが一張羅の主人公を演じた。純朴でまっすぐな好青年がぴったりではあるが、それ以外の幅をこの頃は全く感じなかったのが正直なところだった。
その次にガラッと印象が変わったのは「日本のいちばん長い日」
「日本のいちばん長い日」ではクーデターを決起する若手将校を演じた。すっきりしていて柔和な表情のイメージしなかったあの松坂桃李の怒りの表情はなんとも新鮮で、血気盛んな将校をしっかり演じ切っていた。こんな役柄もできるのかとびっくりした。
その次に見たのが「湯を沸かすほどの熱い愛」
宮沢りえさん演じる双葉と娘たちが旅行するシーンで、ヒッチハイカーとして出演するのだが、ただの若者役ではなくその若者が抱える孤独を見事に演じている。ツナグの頃より大人になって幅広い役を演じられるようになった松坂桃李が正統派の若者を演じるともはや余裕を感じさせる。
ここまでは松坂桃李っていい俳優だなぐらいだったがここからの4作品で最も好きな俳優まで自分の中での評価が爆上がりしていく。
① 孤狼の血
② あの頃。
③ 孤狼の血 LEVEL2
④ 空白
まず驚いたのは「孤狼の血」での松坂桃李の豹変っぷりである。
あんな好青年役が似合っていた松坂桃李が物語の終盤に豹変するのだが、そのギャップとリアルさに驚かされた。こんな幅が広い俳優だったとは…。日本アカデミー賞の助演男優賞取ったのも納得でした。
続いて「あの頃。」
虎狼の血の演技とは打って変わって、ハロプロオタクを演じているのだが早口でアイドル論を語る姿や、オタク仲間たちとの掛け合いの様子は同じ俳優だとは思えないくらい自然で惹き付けられる。もうお手上げ。
そして孤狼の血の続編、「孤狼の血LEVEL2」
ハードなアクションも、マル暴特有の殺気立った感じも、血まみれの姿も、もう好青年役でしか見なかった松坂桃李は影を潜め、なんでも演じられるんだこの人と思わされるくらいだった。タバコが似合うのは罪。
最後に「空白」
とあるスーパーで起こった万引き未遂事件。店長の青柳(松坂桃李)にとがめられた女子中学生が逃走中、車にひかれて死亡してしまう。絶望のさなか、父親は娘の無実を証明しようとするが、その行動はエスカレートしていくというなんともハードな役どころを演じた。
日常を失っていき、ストレスがたまり、それが爆発する弁当が関係するのシーンがあるのだがそこが印象的で何度見ても頭から離れなかった。
松坂桃李ぜひに。
おすすめです。
おわり
※「孤狼の血」や「空白」はかなりハードな内容です。
視聴する際はお気を付けください。
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