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ひとりごと

静寂に包まれるワンルーム8畳の天井から楽しそうな笑い声が微かに聞こえてきて、突然懐かしい安心感に包まれた。

幼い頃に家族で祖父の家に遊びに行き夜になると2階が来客用の部屋、私たちの寝室だった。
普段の空気感と違うところで寝るのがとても苦手だった子どもの頃、夜の時間はとても長くて明けることも想像できなかった。永遠に進まない時計の長い針を見つめて心の中で助けてと叫ぶ。
はっとしたときにはカーテンから朝の明るい光が漏れてそれと同時に小さな聞き覚えのある笑い声が下の部屋の天井から私のいる部屋の床に響かせていた。あぁ朝だ生きてる。あの安心感は言葉で表現するにはちょっと難しい。

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