20歳の独立日記〜34日目〜

6月13日(水曜日)

遊べるうちに遊んでおきなよ、
大人になったら遊べないから。

そんなことを大人は、小さい僕に繰り返し言った。夏休み最終日、宿題に追われる僕は母に言った。「オトナは宿題なくて良いな」「その代わり、オトナには夏休みなんて無いからね」衝撃的だったから、よく覚えている。それから次第に、オトナになりたく無いと思うようになっていた。

そして高校生になってライブハウスに通うようになった。ライブハウスには2つの人がいる。夢を追いかける人と、夢を追いかけていた人だ。

夢を追いかけていた人は「今何歳?」と聞く。「16歳です。」「良いなぁ、若くて。あと何年バンドできるか。」と言った。

オトナはしんどくて、辛くて、楽しいことなんて無いんだ。そう感じた。

僕は去年の8月に20歳になり、あと2ヶ月後には21歳になる。いわゆるオトナになった。

僕は今が一番楽しい。

門限だって無いし、自分のお金なら際限なく使えるし、遊びたいときに遊べる。寝たい時間まで寝れる。仕事だって、ずっとやりたかったことを気の済むまで出来る。

今日も京橋URAにいた。

昼間から仕事したり、遊戯王したり、音楽の記事書いたり、お酒飲んだり、画材買いに行ったりした。

僕たちは楽しいことをどんどん生み出していける。思い出に負けない、"今"をオトナは自分の手で作っていける。子どもだってそれは作れる。オトナは経験値が違う。だからもっと、楽しいことができる。

オトナになれてよかった。これからは、ずっとオトナだ。

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