中井大介回想録
・はじめに
セ・パ両リーグが近年あまり見ない大混戦が繰り広げられている日本プロ野球。10月の秋の香りがしてきた今年もその裏でこれまでチームを支えてきたかつての主力選手の引退報道・戦力外通告の報道が始まった。
自分の贔屓チームでもある横浜ベイスターズでも選手の戦力外通告の報道がされた。その中に中井大介の名前が入っていた。
・中井大介
中井はかつて読売ジャイアンツでプレーしていた。一時期はレギュラーを掴みかけたが、そのチャンスを怪我などで手放し、サブ要員として起用されていた。しかし2018年に戦力外通告を言い渡されると横浜ベイスターズが彼に手を差し伸べた。
俺自身、中井に関しては彼がジャイアンツ時代にエラーをしてマシソンにキレられる事があったからチョンボが多いイメージがあって獲得には否定的だった。しかし、獲得が正式に決まった事で来てくれたからには応援しようと否定的な気持ちは心の奥にしまった。
・幻のサイクル
2019年シーズン初の甲子園での3連戦初戦。中井はとてつもない爪痕を残した。
6番セカンドでスタメン出場した4月9日の阪神タイガース戦。凡打・二塁打・ヒットで迎えた4打席目に彼はセンターに移籍後初ホームランを放った。
5打席目、あとスリーベースを打ったらまさかまさかのサイクルヒット達成。あるんじゃないかと思い「サイクル狙え中井!」って外野席から叫んだ。しかし願い届かず達成ならず。逆に相手の梅野隆太郎にサイクルを献上し、チームは5点リードを守りきれずに逆転負け。関西でのベイスターズ戦らしい負け方だった。
この年の中井は代打とバックアップ要員として79試合に出場。.248 3本7打点の成績を残し、チームに必要不可欠な選手になった。翌年の2020年も開幕から一軍に同行して69試合に出場した。
そして今季は出場機会に恵まれずに球団から戦力外通告を言い渡され、現役引退を表明。20日に開催される古巣のジャイアンツ戦にて引退セレモニーが行われる。
ベイスターズで3年間。レギュラーではなかったが、バックアップ要員としてチームに大いに貢献してくれたと思う。それに、俺が観に行った試合でサイクル未遂というド派手な事をやってのけたインパクトが強すぎて色褪せない思い出になったのは間違いない。
授かりしその力で
描いた景色は
横浜で輝く
己の勇姿
中井大介選手
ベイスターズに来てくれて
ありがとう
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