看護師を辞めたくて占いに行った。


私は、今、看護師3年目である。今日も、この後、夕方から夜勤に行き、翌朝まで働く予定だ。

看護師の仕事は、4Kと言われている。キツイ、汚い、……あとの2つは忘れた。とにかく、キツイ。キツイ×4で、4Kでもいいぐらい。あれ、4Kじゃなくて、3Kだっけ?まあ、何でもいいや。


キツイことは、看護師になる前から、もちろん分かっていた。人の生死を預かるお仕事なんだから、そりゃ、責任は重い。お金で決められるものじゃないから。先輩が怖いことも知っていたし、夜の病院というと幽霊だっていそう(私は幽霊を信じていて、とてもつもなく怖がり)。元気になって帰る人だけじゃない、亡くなって帰る人もいっぱいいる。

分かっていた。分かっていた、つもりだった。

私は、正直、根性には自信があった。嫌なことがあってもそれを明るくポジティブに笑って乗り越えてこれていた。それが長所だと思っていた。運動は全くできないけど、その代わり、勉強はできた。愛嬌もある方だと思っていた。


その自己像が、この2年3カ月で木っ端みじんになった。それはもう、木っ端もみじん。ありんこよりも細かいぐらい、みじん。


なんて自分は、適当な人間なんだろう。なんでこんなミスをしてしまうのだろう。全然、仕事出来ない人間じゃん。ダメな人間じゃん。分からないことが毎日たくさんある。どこから勉強したらいいんだろう、だめだ、勉強したくない、分からないんだもん。全部逃げたい。どうやってコミュニケーションをとってたっけ、こうやって笑って話している人も裏では私のことをお荷物扱いしているに違いない、あれ、そう考えるとうまく笑えない。

何より一番私にとって苦しいこと、それは、私自身の患者さんへの見方が学生の頃から正反対に変わってしまったこと。これは、ここには書けない。守秘義務というものもあるし、何より、倫理の問題で。


そんなことを、ぐるぐるぐるぐると考えている。

学生のときは、もっと明日を楽しむために今日のうちに何か仕込めることはないかな、とか、今日よりも明日の方が可愛くなりたい、とか、どうしたら目の前の人を笑わせられるかな?喜んでもらえるかな?そんなキラキラしたことを考えていたのに。


私は、看護師の仕事から逃げたいということを、この2年3カ月の間、毎日欠かさず、考えている。一日たりとも欠かさず。3日坊主の私が、これだけは欠かしていない。でも、看護師の仕事ってね、大体、1~4日の間に、休みが挟まるの。だからね、すぐに忘れちゃうの。だから、3年目なの。一緒に入った同期はみんな1年目でやめてしまった。

忘れて、元気に仕事に行って、すぐに元気がなくなって、思い出す。「ああ、私、本当に看護師辞めたい」ってこと。

自粛生活の中で、本当にこれでいいのかなって思った。3年って、キリがいい数字だし。辞めよう。本当に、辞めよう。さて、辞めたら、次の仕事を探さなくてはならない。何になろう。私には、何ができるんだろう。


血迷った私は、占いに行ってみた。

占い師さんには、たくさんのアドバイスをもらったけど、その中でも忘れられないのは、メッセージカードにも書いてくれた言葉。

「この1年で、好きなことを見つけなさい。昔、好きだったものをもう一回やってみるのもいい。とにかく、好きなことを見つけて、それに飛び込みなさい」

占いって、カウンセリングなんだな、と思った。でも、とっても響いた。だって、そんな言葉って、なかなか言ってもらえないじゃない。



私は、この1年で、好きなことを見つけたい。見つける。

昔好きだったものと聞かれて、一番最初に思い付いたのが、「インターネットで自分のことを書くこと・読んでもらうこと」だった。だから、手始めに、noteをしてみることにしてみた。無料だし、眠っていたパソコンを活用できそうだし。


文章がまとまらなくて、めちゃくちゃだけど、自分が好きなことを見つけるために、noteをはじめます!

これから、少しずつ、見つけていけるのが楽しみ。


久しぶりに、何かを始めている。何かにワクワクしている。

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